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記事修正

以前にお伝えしていた通りに記事の内容を入れ替えることになりました。
まだ日程調整などが完全ではありませんが、やれるというところまでは相談することができました。

やるのは電撃掌編王、電撃リトルリーグの受賞作、および電撃メジャーリーグ参加作品を中心とした品評会です。お相手は私のブログからリンクがはられていますが、山本辰則様(第3回電撃リトルリーグで受賞、私と同じ第1回電撃メジャーリーグに参加された方)です。
それを私のここのブログと山本様のブログ上で「公開しながら」やります。


記事の予告としてはパラダイムの特集を組むと言っていて、私の作品にはパラダイムシフトや認識論的切断・転換が入っているのですが――掌編のほうではそこまで目立たないので後に回すことにします。


ともかく、現在日程の具体的な調整中です。
品評会だけでは生活ができませんので。
またどういう順序でいくのかも相談中です。なのでもうちょっと時間かかるかもしれませんね。


具体的にどういうことをやるのかは、この次にあげる記事で説明します。
一応書き上げていますが、少し修正もしたいですし、山本様との日程のすりあわせを現在進行形でしていて、いつ取りかかれるか話してます。
この説明の記事の掲載時期は、その話し合いの結果で決めます。
今後記事の掲載日がどんどんずれると思います。特にお互いのブログを行き来するときにはかなり空くかと。今までのペースとまったく変わってしまいますが、面白い企画であり、お互いの切磋琢磨になると思っていますので、どうかご了承ください。
by zattoukoneko | 2010-05-30 14:21 | 作品品評 | Comments(1)

『Sugar+Spice2』体験版公開!

チュアブルソフト様のHPの方で今日(というかこれを書き終わる頃には昨日になっちゃいますかね)に『Sugar+Spice2』の体験版とOPのダウンロード版(+システムの簡単な紹介)が配布され始めました。

ま、当然のことながら確認してきました。諸々と。ここのブログで何度も紹介してますからね。
ただ本来ならば以前にバナーキャンペーンの記事を入れたとこにでも簡単にコメントを入れて紹介しようと思っていたのですが――
ちょっと量が多くなりそうです。なので新しく記事を立てることとしました。

ただストーリーのちょっと説明も必要そうですね。今作はこれまでの作品と比べて最初を読み解くのが難しそうです。ただこれはネタバレになるでしょう(大きなものではないはずですが)。
ですのでまず演出面から紹介。
その後にもう一度バナーを入れます。
そしてその下にストーリーの若干のネタバレします。これは読みたくない人はスルーしてください。というか、体験版を実際にやってくれてから読んでくれた方がいいと思います。



では演出面から。
できればOPとシステムの紹介から見てください。この方が断然いいはず。
なお、こっから先はこれまでの歴代作品を(ある程度)知っていると想定しながら話しますね。知らない方は他の作品のOPだけでも見てきてください。そうすれば私の言ってる意味がわかるはず。

まずOPはこれまでの作品でどんどん進歩してきました。『Pure×Cure』から始まって、これを最初に見たときに私は直感で、「ここは追ってみて損はないかもしれない」と感じたほど。
まずここでの音楽とキャラの登場のさせ方などが絶妙にマッチしているのですね。この演出は他のメーカーさんよりずば抜けてます。
で、その後『あまなつ』、『Sugar+Spice!』、 『Sugar+Spice!Party☆Party』、『恋文ロマンチカ』とどんどん進化してきてますが――全部説明していくのは大変ですね。今回は特に繋がりのいい『恋文ロマンチカ』のみにします。
『恋ロマ』ではOPで各メインヒロインの印象的なイベントCGが入った直後にそのヒロインの紹介(名前)が入るという形になってました。これは別にここでが最初ではないのですが、とても印象的に使って、そしておそらく意図してやった初めだと思います。
で、今作の『Sugar+Spice2』ですが――これをやはり意図的に使っています。
また『Pure×Cure』とも酷似。というのは音楽とキャラの登場のさせ方とかが巧い(というか大人気だった一沙が素晴らしいタイミングで入れられてたときには絶叫したw CFC掲示板でも大反響ですww)。これは『あまなつ』以降でちょっと忘れられていた感じがあったのですが、再度取り入れられてます。
というのが簡単な紹介。他の作品との関連もあります。演出に興味のある方はぜひ全作のOPとの比較をしてみてください。
それとここ重要。
オープニング“1”となっています。まあ、これまでもいくつもOPがあったというのはあるのですが、そういう話ではなく。今回公開されているOPだけでは物語の核心までは見えてこないようにされてます。雰囲気だけ。ということはストーリーが進んだときにもっととんでもないOPを入れてくるということでしょう。これは見ないとわかりませんね。でも期待していて損はないはず。

次に画面上での演出について。
まず立ち絵の配置が『Sugar+Spice!』と似てます。大きさとか。また背景もほぼ同じですね。これは舞台が同じだからそのほうが自然ですね。とても繋がりがいい。音楽もアレンジされたものなんかを使われていて、すごい懐かしい感じです。無印をやって好きになった人にはとてもいい演出だと思います。(でも、チュアブルを嫌っている人って多いので、こういうの見るとすぐ「手抜きだ」とか言い出すんでしょうねえ)
ただし立ち絵で大きく変わっているところがあります。それは『恋ロマ』と同様、立ち絵がスムーズに動くこと。左右に動いたりするのですよ。だから前作で進歩した分さらに先に進めたということ。
そして、前作のを混ぜただけでは終わってませんね。さらに立ち絵の動きとかに工夫入れてきてます。ちょっと、これ見たときに『想像してたやつの上行かれた!』と思ってしまったw いやあ、やってくれますねえww


さて演出に関してはこんな感じです。ストーリー内容に入ってしまいますので、バナー入れてネタバレ防止。
好きになったら告白しよう Sugar+Spice2好きになったら告白しよう Sugar+Spice2好きになったら告白しよう Sugar+Spice2好きになったら告白しよう Sugar+Spice2


ということでここからはストーリーのちょっとした核心に入ります。
なのですがここから先は私の以前書いたチュアブルソフト紹介の一連の記事を見てくれてないとわからないでしょうね。読んでない方はまずカテゴリ:ゲームを選んで探してきてください。

チュアブルソフト様は全ての作品で主人公に何かを喪失させてきました。そしてこれを『恋ロマ』で完成させました。
となると次にやることは? 同じじゃ芸がないでしょう?

私の予想では、主人公もヒロインも何かを喪失している、そして二人で埋め合わせていく、という形になるだろうと考えていました。で、これは確かに商品の紹介ページを見てみるとそうらしいということがわかるのです。
これ、そのままやってくれるだけで相当面白くなるだろうと思っていたのですが……
    この上出してきたよ、チュアブルソフト!!!
やる気だよ、このメーカーw 面白いですねえ。
ただ複雑化させているのでわかりにくいです。体験版で一応確認できるのですが、油断してると見逃しますね。
私からもう説明しちゃいます。

私の予想は、「主人公が何かを喪失している。そしてヒロインも何かを喪失している」でした。
ですが今回チュアブルソフト様がやってきたのは「主人公は各ヒロインごとに別々に何かを喪失していて、ヒロインもそれに合わせた何かを失っている」です。
ようは主人公が喪失しているものをヒロインごとに変えてるんですね。これは私の発想にはなかった。してやられましたよ。こういう作品を私は見たことがないですね、今のところ。
なのでこれは楽しいですよ。きっと面白いw

ふむ、ところで……私これを受けてもう一つ上の案を思いつきましたねえ。でももうチュアブル様はこれ取りかかってるかも。
これ以上は言わないでおきますねw 一応私の紹介記事を熟読すればわかります。私の出した案というのは。


ということで紹介おしまい!!
買ってね(キスカちゃん風ww)
by zattoukoneko | 2010-05-29 00:48 | ゲーム | Comments(3)

エヴァの破を観ました。

タイトルの通り。エヴァの破を観ました。
劇場は行ってないので、この前発売されたblu-rayです。私、前にも言いましたけど、庵野秀明は自身で「庵野秀明ごとき」と言ってます。また、実際に話の構造も実はそんなに大したことないです。(おかしな解釈してる人が多いので、みんなして混乱して大袈裟に騒いでるだけ。きちんと読み解けば難しくないです) でもこういうのわからない人多いし、話もただ観てるだけの人が多いので劇場行くの嫌いなんです。これ、旧劇場版のときに痛感したので、それ以来基本的に映画館が大嫌い。

まあ、そんな話はともかく、実際に破を観ました。
やっぱり話は単純。元々の話も知ってることもあって、始まって20分もすれば最後までストーリーの展開を読むのも簡単。今、一回目を観終わったとこですが、プロットにも直してますし、伏線も大体全部抜き出してるはず。(前にちらっとエヴァの話してますね。あれ使ってくれれば大抵の人はいけると思います。特に今回の破は単純明快だから、そんなに考える必要もなし)


が、演出が化け物ではないですか。
どうしてカレカノの音楽使ってるわけ? そういうの誰か書いておいてくださいよ。普通に観ながら奇声をあげてしまったではないですか。
現在、音楽のリストアップを始めてます。
一応、庵野秀明はまだまだ手を抜いてくれてるみたいですね。これやってみた感想だと。(あるいは時間の制約ですかね。何ヶ所かTV版より質を落としてあるところがあります)
これやり終わったら、それぞれの音楽の演出効果を調べていきます。
と同時に各シーンの秒数計測も始めます。当然キャラクターの配置とかも全部調べ直します。
しかし……私はアニメの方の専門家ではないのですよね。小説という同じ物語を書く人間なので、ある程度勉強しているだけ。つまり“ある程度”止まり。庵野秀明のすべての考えをすぐに抜き出すのはまず無理。特に音楽の使い方に関しては、そもそもがこの人、桁違いのレベルにいる人間だからそっちの勉強をあまりしてない私にはきつい。


でもやりますよ。
これ挑戦状なんでしょう? 後世の人間への。
庵野秀明もガイナックスから発表するのではなく、わざわざカラーなんていうのをつくって今回のやり始めたわけだし、製作発表のときにきちんと言ってますから。
もう引退宣言をすでにしている人間ですし、早く引導を渡して、楽に余生を送ってもらいましょうか。次の世代がもう出てきてると示してやります。
ただまだ私自身、この人に現時点で勝ってるわけはないし、今すぐ勝てるとも思ってないです。
とりあえず勉強させてもらいます、庵野秀明監督。またすぐにこの映像観させてもらいます。
そして絶対にいつかその位置に行って、抜き去りますから。
こんな「挑戦状」を突きつけられたらやる気を出さざるを得ないではないですか。面白い。久しぶりにこれだけのもの見せつけられた。もう10年以上経つわけですか、旧劇場版から。あのときの感覚を思い出しましたよ。角川歴彦の電撃文庫創刊の言葉を読んで以来の武者震いですね。


面白い。やってやる。こんな人間が世にいると知ったら、その高みを目指さざるを得ないではないですか! 世界は本当に広いよ、生きてて楽しいよ!! 楽しすぎる!!!
笑えてきましたよ。今、きっと私はおかしな人間に見えるはず。知ったことかそんなもん! こんなに世の中を楽しいと思ったの、本気で久しぶりなんですよ!
この文章も適当に書いてますしね、テンションが狂ってますから。

記事の終わり方とかもどうでもいいや。今から観直すし。三日寝てないのとか、どうでもよくなってきた。
ああ、じゃあこうしよう。二つだけ言っておしまいにしようか。

   庵野秀明、挑戦状は受け取った。これから抜きにかかると宣言しておく!
   あと世の中楽しいよ、本当に! あんたみたいな人いると特に!!
by zattoukoneko | 2010-05-27 08:12 | 映像 | Comments(6)

twitterについて考察

今Twitterというのが流行ってます。売りはゆるーく繋がれて、会話を楽しめるということのようですね。
私は前々から応援しているチュアブルソフト様がこのtwitterを利用し始めまして、その情報を時々もらうためだけに三月頃からアカウントを持ち始めました。
で、五月に入ったら同じチュアブルファンの方からフォロー(会話を見させてー、ってこと)されまして、ここから交流が始まりました。これ、やってみたら面白いのですよ。
が、それと同時に問題も発生しました。わけわからない人からフォローされるのです。私とはまったく興味関心の異なる人や、「業者」というやつですね。
また最近ではこのtwitterのログ収集なんていうのがどんどん盛んに行なわれているようです。また「twitterをつかってネットストーキングしたいんです」なんて言うと簡単に研究費がおりるらしいです。
基本的にtwitterというのは発言した瞬間に全世界の人に見られるものです、と利用規約にも書いてあり、自分の発言は自己責任で行なうこととなります。またログを集めること自体は違法ではありません。またこのログ収集を使って同じ興味の人を探すのももちろんOK。これで交流が広がればいいわけですし。またフォローしなくても、何がそのときの話題なのかをリアルタイムで見れたりします。こういう利用方法も当然あり。
ですがこれを悪用する人もいるのですよね。ちょっと試しに私はどのくらい簡単に個人情報を抜き出せるのか交流仲間にお願いしてやらせてもらいました。
――これ、超簡単。私、20分でその人の生活リズム、趣味、学歴、仕事内容、出身、最近の活動なんてのをおおまかに調べられちゃいました(これ、やり方書きません。悪用されたら困りますから)。ここからさらに他のツールとか調べれば本人特定すら余裕だと思います。ただ……私はこれちょっとやっただけで罪悪感に苛まれました。調査のためにと割り切って始めましたが、人間心はついてくるものですね。私には無理でした。だからその友人に、どのツイート(コメント・メッセージのようなもの)を削除し、今後どうしていくべきかを伝えておしまいにしました。
あとはどれだけログ収集がなされていて、業者や悪人がそれを利用しているか調べようと思いました。が、これとてつもないスピードで拡大していっていて、調査しきれません。特に個人でログ収集のシステムをつくられるとそれを見つけるのは難しいですから。
というのがこの記事を書いている2010/05/22の4:49の状況です。
これの1時間前にちょっと気が向いて簡単にツイートした内容があるのですよ。ちょっとそれをそのまま今回は転載してみようと思います。
なお行換えとかが入っていないのと、短い文章で千切れているのは、twitterにそもそも140字までしか書き込めないという仕様があるからです。
やや読みにくいです。そしてほんとに“つぶやき”です。特になーんにも考えてないです。ツイートするってそういうことなので。ただちょっとそのまま全部消えるのも少し惜しい気がしましたので、ここに丸々転載することにしました。

   ***

電気通信史雑学。なお、こんなの専門書50冊も読めばわかることなので、私にとっては捨て話。こんなの見てフォローしてくる人は当然お断り。ということでまずはキーワードを並べてみましょうか。

有線/無線電信、信号、モールス信号、電話、ファックス、アレグザンダー・グラハム・ベル、イライシャ・グレイ、エドウィン・ハワード・アームストロング、第一次世界大戦、アマチュア無線家 etc.

そもそも電信によって送ることのできる信号というのは極めて単純なものであった。「トン」と「ツー」だけである。記号で表せば「・」と「-」となる。これは電気というものが当時扱うことができなかったから。

送信はもちろん電気を瞬間的に流す「トン」と少し長く流す「ツー」で操作する。議論の中心とするのは受けて側の話だ。電気信号を受け取った人間は、それを「紙に表記する」。これは仕組みがとても簡単で、ただ針の動きで紙にインクをつければいいだけだ。なおこれを改良したのが若きエジソン。

これはその後のグレイのファックスの発明を考えればすぐわかる。グレイはベルと多重電信方式と電話の発明で争った人物として有名だが、彼は多重電信の発明のときからこの電気信号を紙に書くのを使って、絵を描けないかと考えていた。これがファックスとなり、彼は巨万の富を得る。

一方でマルコーニによって無線電信が広められ、さらに鉱石ラジオが普及すると多くのアマチュア無線家が出てきた。しかし彼らは信号を紙に書くことはなかった。そもそもそれだけの技術を設置するスペース(ガレージや屋根裏でやっていた)がなかった。そして一番重要なのは、「信号が長すぎた」こと。

今ではモールス信号が一般的によく知られているし、当時のアマチュア無線家もこれを使用して多くの人と交流した。だがモールス信号は、一文字を表すのが長すぎた。たとえば欧文符号でピリオドは「・-・-・-」なんて長さになる。これで会話するのは無理というものだ。

そこで考えたのが、「紙に書かずに直接耳で聞いてしまおう」というもの。これはアマチュアの発案だ。マルコーニ無線会社の技師などは当然のように紙に書いてから解読していた時代。日本でもいまだに電報なんてのが残っている。

アマチュア無線家はあっという間にプロを抜き去った。彼らは信号を受信した瞬間にその意味を理解する。そして瞬時に返事を返した。このスピードがなければその後無線電信やラジオなどは発明されなかっただろう。

こうしたアマチュア無線家の代表例は後のRCA社長・会長のデイヴィッド・サーノフ、エドウィン・H・アームストロング、そしてKDKAの設立のきっかけをつくるコンラッドだろう。特にサーノフはタイタニック号のSOS信号を長時間受信した人物として有名になり、アメリカンドリームを手にする。

またアームストロングはスーパー・ヘテロダイン方式の発明の親である。現在日本ではデ・フォレストの方を「ラジオの父」などと呼んでいるが、そもそも『Father of Radio』はアームストロングとの特許争いのために書いた自己の宣伝本だ。このことを知らない研究者が多すぎる。

アームストロングはWWⅠに従軍した。これはアマチュア無線家にとって当たり前のことであり、名誉とされた。実際彼らの活躍によって飛行機に無線を積んだりするといった技術が開発され、帰国後はHeroと讃えられた。

このときにアームストロングに課せられた課題というのが、ドイツ軍の無線を傍受することだった。当時ドイツは高周波を用いて無線通信をしているのではないかとされていたのだ。ただしこれは後に誤りとわかる。

アームストロングは低周波と高周波を混ぜ合わせることで中間波を生み出すことを考案する(これは元々ヘテロダイン方式としてあったもの)。これをオーディオンを用いれば受信した電波を大きくすることができると考えた。彼は大学時代にすでに再生式回路でこれをやっていたから自信があった。

こうした経緯からスーパーヘテロダイン方式は生み出され、今でこそ真空管は廃れたが、それでも世界のラジオの98%がこれを採用されていると言われている。

さて話は信号の話に戻るが、当然軍は信号を頻繁に変える必要があった。さもなければすぐに解読されてしまうからである。WWⅡで日本の信号がすべて読み取られていたという話は有名だ。真珠湾攻撃のときもアメリカは米国の日本大使館がそれを読み取るより早く攻撃に備えていたとされている。

したがって信号というのはたくさんある。ここ100年のメジャーなところ(無線電信に限り、無線電話などのその他の無線通信は除く)でも1万から10万という数にのぼる。ただ、これらは軍のような限られたところでのみ使うもので、一般的にはモールス信号が交流しやすい。

こうした理由からWWⅠから帰ってきたアマチュア無線家たちは、その後もモールス信号を使って会話している。アメリカ横断のリレーなんていうのが代表的だろうか? また大学内でも研究が行なわれ、一つの成果として時報が生まれた。

この時報は(音が聞き取りやすくされたが)今でも使われている。「ポン・ポン・ポン・ポーン」なんていうのは元々「トン・トン・トン・ツー」という初期の頃の信号を利用したものから出てきている。これが人気でアメリカ全土、そして世界中に広まったわけだ。

一方でモールス信号なんていうのではなく、もっと高度な信号受信を考え出すアマチュア無線家がいた。それは「音声」を送受信すること。これはすでにフェッセンデンが『O Holy Night』を1906年の12月の24日に簡単な無線技術で成し遂げていた。

戦争から帰ってきたアマチュア無線家たちは軍からもらった真空管を手にしていた。これらは当時非常に高価なものだった。彼らはこれを使って、さらに高音質で広域に放送できる無線を生み出そうとした。これは後にRadioと呼ばれるようになる。

この試みの代表格がコンラッドだ。彼は戦争前からすでに実験をしていたが、仲間と協力して自分のガレージから放送を行い、どのくらいの人たちが、どのくらいの感度で聞き取れているのか無線で呼びかけた。このときに音楽を利用した。

これに地元の音楽販売会社が、自分の店の広告も流すという条件でレコードを提供し始めた。すると瞬く間にこれは人気を博し、そして地元の新聞に取り上げられる。

この記事を彼の上司がたまたま見つけた。そしてただちにコンラッドを召喚。会議にかけてこの放送をもっと大規模にできるかと問いかけた。コンラッドの返事は――Yes. だった。不安など微塵もなかった。

こうして世界で最初期のラジオ放送会社であるKDKAが設立される。最初の放送は1920年の11月2日。この日に大統領選挙があったのだ。だからこの日に間に合わせた。放送は大好評で、コンラッドの勤めるウエスティングハウス社は注目を浴びた。

しかしウエスティングハウス社がKDKAを設立したのは、放送自体が目的ではなかった。これによって自社のPRができ、また自分たちの売っているアマチュア無線機器(当時はまだ一般向けのものはない)が売れたら、ということであった。したがって今のラジオやテレビとはまったく異なる。

現在のように広告によってラジオ放送自体で収益を得るというのは、AT&Tが始めた有料放送システムがきっかけとなる。AT&Tはすでにアメリカ全土に電話線を引いていたから、これとラジオを繋げた。これによって通信距離の短いラジオの短所を補ったのである。

AT&Tはこれを、会社の宣伝に使ってくれ、と売り出した。1時間でいくら、というような感じだ。つまりまだここには「宣伝」しかない。

しかしまだまだラジオなんてものはどれだけ価値のあるものか未知の時代。そもそもラジオ自体が普及していないのだ。当然のことながらほとんどの時間は何も流されなかった。

こうなるとそもそもシステム自体の存亡が危うくなる。そこでAT&Tのスタッフはとりあえず空いている時間を自分たちのおしゃべりで埋めてみた。そうしたところ――これが面白いと大好評を得たのである。そして次第にその時間を増やしてくれ、と同時にそれに投資する形で宣伝を入れる会社が現れた。

つまりこれが今のラジオ放送の始まりである。AT&Tも自分たちで放送内容を考え始めるようになる。これが番組programmeの始まりなのだ。

なお、今回は本当にざっとした話でまとめてみた。放送Broadcastingというのはもっと前から始まっているし、他にも収入を得るにはどうするか、国はどう関与するか、そして最も大事な国際比較を何もしていない。ということで今述べたことはせいぜい大学1年生のレポートのレベル。

さて最後となるが――どうもこのtwitterというのもこの初期のラジオなどの歴史と似ている気がする。個人もどんどん発言できるし、会社もそこに加われる。まったくもって草創期のラジオのときと同じ状況だ。

ただ一つ違うとすれば、アマチュア無線家たちは誇りをもって自分たちの“研究”をし、企業もその使い方に頭を悩ませ、いかに倫理を守るかを考え続けた。だがどうやら現在twitterを利用している「企業」の多くが何も考えていないらしい。私はとても残念だと思う。

今後このtwitterというのがどう使われていくのか、私は興味がある。すでに倫理をもった「企業」はいるようだが、一方でそういうことを何も考えていない「スパム業者」もたくさんいるようである。あるいは悪質な個人も。

私はこのtwitterというのはなくならないと思う。まさに交流としてうってつけのものであり、企業も倫理を守ればちゃんとしたPRとなる。だから消えないだろう。が、昔のラジオに熱中したRadio Boyと違って、道徳を持たない人も多々いる。これは今後どう解決されていくのか興味深い。

   ***

と、まあこんな感じです。
軽いですねー。内容薄っぺらいw
でもこれ読んだらtwitterって少しどういうものかわかりません? 少なくとも現状ではすごく危ない交流ツールということはわかるかと。これを読んだ方はちょっと考えてくれると嬉しいかもしれないです。

あ、なお最初に「チュアブルソフト様の情報が欲しくて」と言いました。
ここはとても良心的で倫理にすぐれた会社です。twitterの使い方もお見事(だからこそ私はおかしな人たちにさらされて大きな戸惑いを覚えたのですが)。
また私自身もtwitterを持っているといいましたが――読んでくれた方はわかりますよね? 私、これ個人的な付き合いと思ってやってます。そしてとても人として優れた方々とのみ交流しています。さらにチュアブルソフト様を心から愛している人で固めてます。それ以外の人には(それがたとえ良心的な人であっても)入ってきてもらいたくないです。他の交流仲間に飛び火してほしくありませんから。

ま、ネット上での交流は難しいですね。でもいい人と巡りあるとそれはそれで力になる。趣味の違う人とか、見方の違う人の意見とか聞くと、『なるほどなあ』とうならされます。
twitterにはまる気はないですけど、でもこういう交流は続けていきたいな。直接会っての会話ではないですけど、何の気にはなしに始めて、そして偶然結ばれた絆を私は大事にしたいですね。これも一つの運命ですから。
by zattoukoneko | 2010-05-25 01:26 | 社会・経済 | Comments(3)

細田守監督『時をかける少女』紹介

さて、今回は細田守監督の『時をかける少女』を紹介したいと思います。というかこっちは『時かけ』と呼びましょう。そっちで愛されている作品ですしね。
ということで今回は軽くいくよーーー!! 前回は小難しい話になってしまったからね!



でもまあ、最初は作品の紹介からですよね。さすがにこれはマナーとして外せない。簡略化はしますけれど、もちろん。
『時かけ』の監督は(すでに名前を挙げてますが)細田守。
製作総指揮に角川歴彦が入っています(この人については後々きちんと紹介したい。興味のある人はとりあえず電撃文庫の創刊の挨拶を読んでみてください。私はこの人に会うのが人生の目標の一つだったりします)。基本的にこの人の名前が入っているものにハズレはないです。
キャラクター原案は貞本義行です。なので前回記事で彼のイラストが入っている本を紹介しました。
公開したのは角川ヘラルドですね。製作総指揮に角川歴彦と入っていることからもわかるように、角川系列です(ただしこの人、結構波乱万丈人生を送っていますので、簡単にこう言ってしまってはいけないのですが)。


さて、では具体的に話の内容に入っていくことにしましょう。
まず原作は筒井康隆の『時をかける少女』なのですが、キャラなどは一新されています。主人公は紺野真琴。他にサブメインとして間宮千昭、津田功助という二人が入っています。これ、構造が原作とまったく同じです。
また芳山和子も登場します。作中では原作と同一人物とは語られていませんが、各シーンから判断するに同じ人物で間違いないでしょう。
したがってかなり話がリンクした作品となっています。
また登場キャラだけではなく、話もかなり酷似しています。『時かけ』を観る場合には、まず『時をかける少女』をきちんと読むことをお勧めします。これ、あまりに綺麗に後を引き継ぎながら、でも別のストーリーにしていることに身震いします。
――あ、しまった。ネタバレになるからこれ以上踏み込めないや(汗)


次に演出面を見ていこうと思います。
細田守は(私が前に「美術系」と「哲学系」の演出がある、と分けましたが)かなり「美術系」の演出に偏った方です。ただし100%の「美術系」ではないですし、この点に関しては他の追随を許さないほどのレベルの人間です。
特徴的なのは「影なし作画」というやつでしょうか? これによって逆に影を印象的にしています。これ思いついたのすごい!
またカメラの振りをほとんどしないという制限もかけています。その代わりに画面の中でキャラクターがあちこちに移動します。『エヴァ』や漫画の紹介で『ROOKIES』の中でも多少触れましたが画面やコマの中でのキャラクターの配置ってすごく大事なのです。キャラが多少中央からずれただけで印象ががわりと変わります。これを細田守は完璧なまでに使いこなしている。個人的に好きなのは真琴が(とある理由で)街中を全力疾走しているところ。いきなり画面から消えたりします。あとは画面の右(走っている方向の逆)などに行ったりするのですよね。これ、正直見てて身震いしました。これだけの演出で、この真琴の全力疾走の勢いが十二分に伝わる。ただ走っているだけじゃないのがわかる。人は当然疲れるから速度は落ちるし、でも気力を振り絞って速度を上げたりする。これが手に取るようにわかる。だからすごい感情移入してしまいます。
また真琴と千昭のラストの方のシーンも恐ろしいですね。めちゃくちゃ感動しながら、この演出の素晴らしさに思わず「この化け物が!」と叫んでしまいました。
まあ、あとは各キャラの表情ですねえ。特に真琴は細かい。アニメとして強調されてはいるものの、とても自然に感情移入できます。このバランス感覚の見極めってすごいと思います。『とらドラ!』(映像)でも言いましたが、ここがアニメの真骨頂でしょうねえ。(見習え! 下手なクリエイター諸君!!)
それと音楽の使い方も絶妙ですねえ。何なんだろうあれ。おそらくコンマ数秒でもずれたら全然ダメになると思うのですよね。それをきちんと計算しているんでしょうねえ。私がアニメの演出をすることになったら――これはすごい試行錯誤しながらやると思います。多分100回とか変えてもらうのではないかと。1秒未満での調整をやりまくりますね、私はおそらく神経質な方なので(というかやれるところまではやりたいという「完璧主義者」とよく言われます)。
主題歌は奥華子の『ガーネット』で、挿入歌として『変わらないもの』というのが入ります。これ、私はPVも観たのですど――ごめんなさい、よさがよくわかりませんでした。むしろ劇中で聴くととんでもない効果をもたらしますね。『何だこれ?!』と思いましたから。別に奥華子さんを批判するつもりは毛頭ないのですが、これはさすがに作品に負けてますねえ。



ふむ。ストーリーの内部に踏み込むと簡単にネタバレしてしまうのでこのくらいですかねえ。元々の『時をかける少女』が青少年向けと簡単なストーリーですから、少しでもばらすとすぐに内容がわかってしまうという……。
まあ、でも総括しておくと、『時かけ』は「美術系」で群を抜いている作品です。これ、何かの分野でクリエイターを目指す人は相当丹念に見てください。そしてこの上で何ができるのか考えてみるといいかと思います。これ、抜いてみせましょうよ。
(あれ? 結局あんまり話が軽くならなかったような……)


追記:以前に『サマーウォーズ』の解説で、「この作品でパラダイムシフトが起きた」と書いてあったのを見て、思わず「バカか!」と叫んでしまったというコメントをどこかで残しているはず。いまだにパラダイムの概念をきちんと知らない人がいっぱいいるのですねえ。トマス・クーンの書いてる本なんて少ないのだから、その全部はせめて読んで欲しいものです。――ということで次回以降はこの「パラダイム」関連の話をしますね。

時をかける少女 [Blu-ray]
by zattoukoneko | 2010-05-22 05:11 | 映像 | Comments(3)

筒井康隆『時をかける少女』紹介

今回と次回の二回に分けて『時をかける少女』について紹介したいと思う。
ただ以前やった『とらドラ!』紹介の記事とは違っていて、見方がまったく異なっていて、それぞれ別物として扱おうと考えている。
今回は原作である筒井康隆の『時をかける少女』について。
次回は細田守が監督した『時をかける少女』、一般に『時かけ』と略されるものについてである。
筒井康隆のほうの『時をかける少女』ではどちらかというと文学史の話になる。どのような文学の歴史の中にこの作品は置かれていて、そして筒井康隆は何をしようとしたのかを見る。一方で細田守の『時かけ』では演出を見る。こちらの方では歴史などは見ない。したがって両者は同じタイトルを冠してはいるものの、私は記事としては別にして扱うつもりでいる(ただし共通点もあるため、そこは適宜触れることになる)。


さて、まずは『時をかける少女』の基本情報から。

この作品は1965年に学習研究社から出ていた「中学三年コース」の11月号で連載が始まり、66年の「高一コース」の5月号まで続いた作品である。長さとしては中編小説に相当する。

主人公は芳山和子という中学3年生の少女。ある日理科室で掃除を行なっていた際に、誰かが隣の部屋にいると感じ忍び込む。そこでラベンダーの匂いを嗅ぎ、意識を失ってしまう。その後彼女は時間跳躍、作中で「タイムリープ」と呼ばれる能力を身につけることとなる。この能力を使いながら、事の発端になった理科室にいた人物を探し始める――
というのがあらすじとなる。話を知らない人のためにこれ以上は伏せておこうと思う。ここから先は読んでのお楽しみというものだ。

さて次に作者である筒井康隆について触れたいのだが――彼については語るべきところが多すぎる。とても多才な人物であり、小説だけでなく演者や評論などで活躍している。またその経歴も波乱万丈と言って差し支えないだろう。この人について語っていたら、それこそ本が一冊書けてしまいそうなので、今回は必要最小限のところに収めたい。
筒井康隆は日本を代表するSF作家の一人であり、小松左京、星新一と並んで「SF御三家」とも言われる人間である。(なお、今回は「SF」と簡単に表記してしまう。これはすでにこれに慣れ親しんでいる人が多いためである。が、本来SFは蔑称であって、程度の低いScience Fictionに対して用いられるようになったという経緯がある。日本ではあまり意識されずに輸入されてしまったようではあるが、筒井康隆は(かなり幅広いが)どちらかというと強固なサイエンス・フィクションを書いているので、私としてはSF作家などとは呼称したくないのだが、先の述べた理由からこのこだわりは捨てることにする)
彼はただただSF小説を書いているわけではない。ときには純文学の方に偏ったりもするし、かなりナンセンスと思えるようなものを入れてきたりする。筒井康隆という人物は自らどんどん様々な表現に挑戦していっている人物だと私は思う。


さて、ではそんな筒井康隆の書いた『時をかける少女』とはどのような小説だったのだろうか?
先程あらすじで述べたように、これはSFに分類されるだろう。だが“犯人探し”や“トリック”が含まれている。ようはミステリー要素も含まれているのである。
現在ではこれはたいして目新しいことではないが、当時としてはなかなかに斬新だ(まったくなかったとは言わないが)。ここにも筒井康隆なりのチャレンジ精神が伺えるような気がする。
次にこの小説は「ジュブナイル小説」に分類されている。現在の日本では「ジュブナイル」という分野はなくなってしまったが、70年前後に一時期だけ現れた文学作品群である。
ただしこの日本の「ジュブナイル」と欧米の「juvenile」は別物と考えるべきだろう。このことについては以前の記事でいくらか述べた(ただしここはまだまだ研究途上である。私自身の研究の途中経過も含めて説明する)。欧米のjuvenileとは19世紀半ば頃から20世紀の初め頃に確立された文学である。対象とされているのは“青少年期”の“男の子”で、『トム・ソーヤの冒険』などが代表的である。ここではいかに男らしく振舞うべきかというのが説かれている。つまり、これらの著者たちは当時普及していた、社会的につくられた「男らしさ」を青少年に啓蒙するためにこれらの本を書いていたことになる。
juvenileが19世紀の半ば以降に盛んに出てきたのには理由がある。西欧諸国で男らしさの概念が確立してきたのは18世紀で、これよりずっと前だ。ここにはタイムラグがある。では何故19世紀半ばになって世の作家たちはこんなにもjuvenileを生み出してきたのだろうか? 実はこの時期に一気に都市化が進んだのである。主な原因は鉄道の発達によると言われている。鉄道と、駅ができると、その駅を中心に百貨店や工場、そしてそこに勤める人々の住宅が密集した。だがこれが男らしさのためには天敵だったのである。というのも男らしさの中には「人間の力で自然を支配する」という概念が含まれていた(これは『ターザン』などを思い浮かべてくれればわかりやすいだろうか?)。しかし肝心の自然がなくなってしまっては支配も何もあったものではない。実際この頃の青少年はかなりのジレンマを抱えていたということがわかっており、いかに室内で体を鍛えるかという雑誌が発刊されていたりする。こうした背景があり、せめて小説の中でだけでも自然との闘いというのに目を向けさせ、男らしさに目覚めさせようと大人たちは考えたのだと思われる(ただし19世紀後半になるにつれまた事情が変わってくるのだが、ここでは省略する)。
このように欧米のjuvenileには青少年に男らしさを教えるという明確な役目があった。しかしながら日本にはそのような社会的につくられた「男らしさ」がどうもほとんどなかったようなのである(ここは誰も研究していない。以前少し触れたが、これを調べるには幕末から現代に至るまでのあらゆる分野を網羅的に調査しなければならない)。
では筒井康隆らの書いていたジュブナイルとは何のためにあったのか?
それは単純に中高生に小説の面白さを教え、ゆくゆくは大人向けの小説も読めるように誘うことであった。したがって筒井康隆自身、『時をかける少女』は“子供向け”に書いている。これは掲載されていた雑誌を見ればわかることでもあるし、話を読んでみて、彼の他の作品と比べれば簡単にわかることでもある。もし読む人がこれをプロットに直せるならばぜひ挑戦してもらいたい。極めて単純である(ただしだからと言ってこれをそうそう真似して話を書けるようなレベルでもないが)。

『時をかける少女』は人気を博し、その後何度も何度も映像化されたり漫画化されたりしている。またこの名前を借りた作品(小説に限らず、楽曲も含む)も多数出ている。
しかし筒井康隆自身はこの作品を書いてみて、自分には向いていないと感じたようである。彼がこの作品にどの程度満足しているかどうかはわからないが、少なくとも「書くのが苦痛でしかなかった」と述べてはいる。
その後、この作品は何度も何度も映像化されているが、原作者の筒井康隆は満足していたのだろうか?
私はあまり納得がいっていなかったのではないかと思っている。というのは、次回紹介する細田守の『時かけ』の舞台挨拶上で「本当の意味での第二の『時をかける少女』だ」と述べているからであり、またこのときには自身の小説も宣伝するほど上機嫌であったからだ(ただし『時かけ』は原作とは主人公などが異なっているので、そういう意味で「第二の」と言ったのかもしれないが)。

さて、もう一度文学の歴史に戻ることにしよう。
日本においてジュブナイルは本当に一時的なものだった。現在はいくらか学研の「科学と学習」などに似たようなものが残っているくらいだろうか?(漫画の形になっていたりするが)
代わりに日本ではライトノベルが進出してきた。これはエンターテインメント色が極めて強く、また内容としても児童文学と大人向けの文学の中間的なものが多かった。
しかしこの影響力は大きすぎて、ライトノベルから他の文学へ目を向けない人も多数出てきてしまった。これは読み手だけでなく、書き手の方でもどうやらそのようだ。ライトノベルという枠組みの中でだけに収まり、新しい挑戦をしようとする作家がなかなか出てこない状態が続いている。
もちろん、優れた作家はどんどん色々なことに挑戦している。神坂一の『スレイヤーズ!』でキャラクター偏重に傾いてしまったところに、上遠野浩平が『ブギーポップは笑わない』を出してきた。この前や間、後にも様々なライトノベル作家がその枠組みを壊そうともがいている。
だが実際問題として、ライトノベルの頂点は電撃文庫であり、そしてそこに上遠野浩平がいる。彼を抜き去る作家はまだ出ていないということになるのだろう。影響を受けた作家というのはたくさんいるのだけれども……。
もちろん文学はライトノベルだけではないし、物語も小説に限られたものではない。様々な分野で各人が戦っていくのが望ましいと私は思っている。事実、上遠野浩平やその他のトップレベルの作家陣は様々なものをみて自分の領域で勝つことができないかと考えているようであるから。ライトノベルもあえて“ライト”ノベルという汚名を受けておこう。その中でできることは多分たくさんあるはずだ。ジュブナイルに代わるような、あるいはそれを越えるようなものになることが望まれているだろうと思う(このことは電撃文庫の最後にある角川歴彦の言葉を是非とも読んでもらいたい)。



さて、『時をかける少女』自体の紹介というよりは、その背景やその後の話のことのことが多くなってしまった。今回触れようと思ったのがそちらがメインだったのでご容赦願いたい。
だがやはり最後は『時をかける少女』で締めなければならないだろう。
この作品は(筒井康隆本人があまり納得がいっていないとしても)長いこと愛されてきた作品であり、それだけの理由がある。またジュブナイルとして中高生向けに書いたのだとしても、だからといって大人が読んで面白くないというわけでもないと思う。他の筒井康隆作品に比べれば表現や構造は単純だが、だからといって彼の力が活かされていないとも私は思わなかった。純粋に楽しく読ませてもらった、とても印象に残るいい作品である。

さて『時をかける少女』は現在角川つばさ文庫でいとうのいぢがカバーイラストを担当したものが一番新しいようだが、私としては『時かけ』とぜひとも繋げたいので貞本義行がイラストを書いた文庫のほうを紹介しておくことにする。『時かけ』は貞本義行のイラストを元にしているし、話がいくらかリンクしているので――
時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)
by zattoukoneko | 2010-05-19 09:56 | | Comments(1)

記事掲載、崩壊中

今日、本来なら新しい記事を出そうと思っていたのですが――
ぶっちゃけていって、その後とか全部崩壊しました(爆)

いやぁ、すぐ終われる話、ということでやってきたわけですが、それらもどこかでは他の記事と繋がるようにするつもりで考えていたやつなので、ほとんど無理矢理入れちゃったのですよね。
ネタは一応あるものの、他の記事を出していないと無理という……。

とりあえず今日出す予定だった記事というのは、『時をかける少女』の紹介です。
これは筒井康隆の本にも触れつつ、細田守監督作品の『時かけ』をメインにしようかと思ってました。で、この記事はもう書き上げてますが、これ“作品紹介”なのでそれなりにハードなのですよねぇ。
また前々から応援しているチュアブルソフト様のバナーキャンペーンの記事もあまり流したくないですし(見た目も映えるので)。

またその後が何も続かないという状況に(汗)
もう諦めて特集を組んでしまおうかと思ってます。今の候補はパラダイム関連。これ、どうなるかプロット製作中です。というのは元々これをやるための前準備が必要で、それがすでに特集数本組む必要があるような話だったので。これを無理矢理に前に持ってこようかと思ってます。
ざっと考えたところでは、
 パラダイム、という概念の紹介
 パラダイムシフトについて
 科学革命について
 パラダイムシフトに入れてもいいのではないかとされている各種「科学革命」について
 西洋医学と東洋医学
といった感じです。
なんかすでにタイトル見ただけで頭が痛くなる人が続出しそうですね(苦笑) これ、普通にscientific revolutionとScientific Revolutionとか使い分けたり、認識論的切断・転換とか入れたらきっとさらに困りますよね?
また西洋医学と東洋医学では基礎知識として錬丹術とか平気で使うことになると思います。これ、本当は医学関連の話をしたときに、繋げて錬金術関連の特集を組んでやろうと思っていたのです。が、これ全部入れてくととてつもない分量に……。


今、どのくらいまで内容を抑えたり、あるいは補足することで読める記事になるか検討中です。錬金術とか後回しにしても大丈夫なように考え中(そしてこれはこれで修正が必要なので大変orz)
ま、ちょっと考えさせてもらいます。『時かけ』のほうもちょっと修正したいですから。

ということで、現在記事の内容や順序を絶賛改定中。
できるだけ遅くならないように気をつけますね。とりあえず今日はそんな報告です。
ご了承ください。
by zattoukoneko | 2010-05-17 08:00 | 雑記 | Comments(0)

☆ステキサイト紹介☆

まあ、どことは言いませんが――
というかぶっちゃけて言うと(どっちだ?!)

チュアブルソフト様

経由で知った、雪見月瑞花さん、という方がいます。
前々からスピンアウト作品で『いいものを書くなぁ』と感心していて、ついこの間ファンのみ閲覧可能なCFC掲示板でご自身のHPにリンクをはっていたので、ご訪問。
そ・し・て!
   Novel
という文字を発見!!
思わず読みに行ってしまいました。
そして久しぶりにネット上で“読める小説”を読ませてもらいました。

これでも一応小説を書く人間ですから、色々な小説を読みます。それは当然出版されたものも含みますが、ネット上で公開されているものも含みます。
が、正直“読める”レベルのものってまずない! 100作品読んで数ページ読めるものが1つあるかどうかという感じです(小説の選考している方、ご苦労様です)。というか、ほとんどは数“行”で投げ出します。
私はむしろ気の長い方で、つまらない作品でも読む以上はできるだけ最後まで読みます。特に専門書なども読んでいる身としては、単調な文章でも別に構わないわけです。その私ですら読めないってどういうことよ?!、と前々から嘆いていました。
私自身ネット上で小説の公開はしていません。電撃様よりいただいた、電撃掌編王と電撃リトルリーグの受賞作、それと電撃メジャーリーグに参加したときの作品くらいなものです(あとはずっと昔に記事の埋め合わせで一個載せているのと、チュアブルソフト様が提供されているスピンアウトという機能をつかって二次創作したものですね。ただし後者は“二次”創作ですし、キャラの説明もしてないですし、絵や音楽が入りますので、私は小説としてカウントしていません。一応同じ物語ですが、別物と考えています)。これは私が『ネット上ってこのレベルでやっているのね……』という失望からが一番の大きな理由ですね。
もちろん中には素晴らしい作品を出す方もいて、そこらのプロよりずっとうまい、と感じる方もいます。ですが見る人はそこまで見てくれないという現実もありますので、私は敬遠しています。今後も出すことはないでしょうねえ。

という感じでいたのですが、先に述べた雪見月瑞花さんのHPに掲載されている小説がきちんと“読める”ものだったということと、サイト自身も綺麗なのですね(ちなみに名前も綺麗ですよねえ)。また併設されているブログの方にも感嘆してしまいました。ちょっと世の中って広いな、と感じた瞬間です。
なんか――こういうのを見ると私もどこかでひっそりと小説を公開してもいいのかな、という気分にさせられました(雪見月瑞花さんが「ひっそりと運営している」と言っていたので、ああそういうやり方ならありかも、と思ったのです)。

てなわけで雪見月瑞花さんは“ひっそりと”やっておられます。でも私個人としては「繋がっておくべし、この人とは!」と思ったので、“ひっそりと”リンクをはることにしました。
(いいですねえ、リンクというのは繋がりですからねえ。ネット上は人間関係が希薄ですが、それでもよい人とは色々巡りあえるものです。縁というものは大事にしなければ)



ちなみにですが――
どこで繋がりを持ったのかをぶっちゃけてしまったのは、よくよく考えたら私もチュアブルソフト様は前々から応援してますし、相手側の雪見月瑞花さんもリンクをはっていますから、「なぁんだ調べればすぐわかっちゃうじゃん!」という開き直りです(ぇ
と言いますか、別に私も雪見月瑞花さんも悪人ではないですし、やましいところも何もなく、そしてチュアブルソフト様というこれまた素晴らしいメーカーさんの中で知り合った仲なのですよね。これ、隠す必要なんてないし、むしろ堂々としていて何がわるい?!、と思ったので言っちゃうことにしました。
ただ悲しいかな、世の中の人ってきちんと見てくれる人が少ないのですよね……。私も電撃様より掌編王やリトルリーグで最優秀作品賞をもらったり、メジャーリーグに参加したときには色々言われてたみたいです(その頃はここのブログは全然更新してませんでしたが、そのときに閲覧者数が跳ね上がったのですよね? それでネットで調べたらそういうのが出てきて、私自身もそうだし、他の受賞者の方とかも変なことを言われていて、私は『全然理解できてないんだなあ』と思うと同時に、そういう人たちがたくさんいることにショックを受けました)。またチュアブルソフト様もとても素晴らしい会社なのです。それは作品がよいというだけではなく、ファンへのサービスや対応をしっかりとしているのです。私は今のところ、ここより優れたゲーム会社というのを知りません。ですがそういう目立つことをするところほど変なやっかみを受けるようです。やや沈静化した今ですら、陰で色々言われているようですから。
というわけで世の中大変ですし、そしてまた今みたいなことを言ってしまった私は目の敵にされるだろうと思いつつ、けれど「よいものはよい」と主張して何が悪い?、という精神のもとで雪見月瑞花さんのHPも紹介し、チュアブルソフト様のこともあらためてご紹介です。

てなわけで、以下雪見月瑞花さんのHPであるHarvestSnowへのリンクと、再度チュアブルソフト様へのリンクです。

b0118096_5442994.gif
HarvestSnow


チュアブルソフト公式WEB




ふむ? 雪見月瑞花さんは“ひっそり”と言っていたのに、うっかり好戦的な文章書きすぎちゃったかしら?
……………………飛び火したらごめんなさいいぃぃぃぃいい!!!
(あ、でも確実にいいものなので。そこは再主張しておこう)
by zattoukoneko | 2010-05-14 05:44 | 雑記 | Comments(3)

閲覧者数4,000人!!

な・ん・と!
累計の閲覧者数が4,000なんて数になっています! 普通にびびった!!(喜んでいるのですよ?)
そしてそれを記事100投目で出せるのがなんとも嬉しいではないですか!
まあ、欲を言えばせっかくの100投目なのだから、「100万件!」とかにできればよかったのですけど(←さすがにそれは無理)

とかく、見にきてくれている方には感謝感謝でございます。今後ともこのブログに来ていただけると書いてる人間が小躍りして喜びます。
しかし毎回1,000ずつでお礼を言っていると大変そうですねー。次は変な数でお礼を言ってみましょうかね。6,666とか? いや、さすがに5,000はきちんと報告しないといけない数か。きりがいいですからね。
あ、ちなみにこの閲覧者数には私自身は入ってません。確認したのであっているはず。また同じ日に複数回訪れた方もダブルカウントは多分されてないです(いや、ごめんなさい。きちんとシステム把握してないです、はい)。というわけで私や誰かが故意にカウンター回してるわけではないです。どこかでおかしな数になってるということもないですし。なので本当に今までで4,000人もの人が(翌日とかに来たら別カウントですが)来ているということなのですね。ありがたいことです。謹んでお礼を述べさせていただきます。


――え? これはとりあえず記事を埋めただけじゃないかって?
いあ、そんなことはないですよーw 汗なんて拭っていませんけども、何か?
(と言いつつ、実は次の記事も書き上げてたりする。いや、だってお礼の方が大事ではないですか)
by zattoukoneko | 2010-05-12 10:38 | 雑記 | Comments(1)

デポジットとは?

今かなり多くの方がSuicaやPASMOといったものを持っていると思います。定期としてはもちろんのこと、チャージなんかができて便利ですね。(ついでに言うならこれを利用すると色々ポイントとかついてお得になります)
ですが、これに「デポジット」というのがついていますね? 500円くらい取られるんでしょうか?
これ結構多くの人が『なんだよ、金儲けかよ』と少しいらっとするかと思います。私も同じくその一人。
ですがこれ、お金儲けのためにやってるわけではないのですね(いや、最終的には商売ですからお金の話になりますが)。今回はそのお話です。


そもそも定期として利用するだけであれば前々からある磁気の定期で十分なはずです。ちょっと乗り越した分とか払うのが面倒ですが、500円のデポジットを高いと思うならその程度の手間は大したものではないですね。で、この磁気の定期というのは使い終わったら切り刻むなりなんなりして捨てちゃうかと思います。が、一方でSuicaやPASMOはもう一度同じカードで使いまわしてるはずです。あるいは使わなくなったらデポジット分を返却してもらうはず。デポジットは先に払いますが、要らなくなったらきちんと返してもらえるのですよね?(捨てちゃってる人、やめてあげて!! 自分も損してますから!)
実はここが「磁気」と「IC」の入っている定期カードの大きな違いなのです。

実はSuicaやPASMOといったICチップの埋め込まれているこれだけ薄いカードというのは、日本の誇る最先端技術です。これ、一枚一枚、つくるのとても高額なのです。これをデポジットというたかだか500円程度のお金で貸しているということになります。
これらを渡している側としては、このカードを捨てられたりしたら大損なわけです。だからせめて「先にデポジット分をもらっておきます。要らなくなったらこのお金は返却しますから、カードを返してください」と言ってるわけです。この返してもらったカードを再利用すれば別の人に貸し与えることができるわけですから。
つまりデポジットというのは一種の担保のようなものです。カードが返ってこないほうが損をしてしまいます、だから「きちんと返して」と言うために、デポジットというのを導入しているということになります。本来のカードの価値を考えると数千円くらいとってもいい気がしますが……ここまでやると今度はICカードを買ってくれなくなっちゃいますねえ。ここはどのくらいの値段であれば消費者が納得するかきちんと検討して算出しています(えっと…………これのやり方は高校数学で習ってますよね? その辺の小さな八百屋とかですらやってることですから説明は省きますよ?)。


というわけでデポジットというのは上のような理由から導入されていました。
もし今まで捨てちゃったりしてた人がいたなら……かわいそうなのできちんと返してあげてください。自分にもデポジット分のお金がきちんと戻ってきますから、自分のためでもあります。
また今までこれらのカードを、『デポジットが嫌だから』という理由で敬遠してた方。使い方覚えればとてつもなくお得なシステムです。あちこちで使えますので、ポイントとかたまりまくるのですね。これについては――えっとお店によって色々と違いますので、説明は割愛。申し訳ないですけど、全部やろうとしたらとんでもない量になってしまいますので(汗)
ああ、でも私は知っているのにこれを活用していないぃぃ!! やろうと思えば一年で十万くらいは得してるはずなのに?!!(←お金のこと全然考えない人間だともろばれ)


ということでデポジットのお話でしたー。
お、今回はやたらと短いですねえ。話も難しくないかも? 普段からこのくらいでいきたいなあ(たまたま使う資料が少なくて済んだだけという話)。
by zattoukoneko | 2010-05-09 07:02 | 社会・経済 | Comments(2)