<   2009年 09月 ( 1 )   > この月の画像一覧

昔話

せっかくブログという形を取っているので、日記みたいなものを書いてみようかと思います。といっても思い出話なのですが。

今回の話題は私が小説を書くことになったきっかけについてです。みなさんあんまり興味ないかな? まあでもお時間があったらお付き合いください。

私が小説を書き始めたのは中二の夏か秋ごろです。
ちょうどその頃、友人の何人かが小説を書いていました。それで読ませてもらったのですが……。
正直私には不満でした。というのも、読むもの読むもの、その全てがハッピーエンドなんです。
もちろん幸せな話の方が読後感はいいので、そこは問題ないのですが、いけなかったのが、ハッピーエンドにするためにキャラクターの性格を捻じ曲げているのが目立ったということです。

以前取り上げましたが、『クレヨン王国 月のたまご Part1』はハッピーエンドでは終わりません。恋仲のまゆみと三郎は引き裂かれ、まゆみは自分の家に帰る代わりに三郎のことすら忘れてしまいます。
小学五年生だった私には衝撃でした。著者の福永令三先生はどうしてこんな結末を選んだのだろうか? それについて1年以上悩み続けました。読み返したのも10回ではくだらないでしょう。
結果、私なりに辿りついた結論として、福永先生はキャラクターの性格、設定(および世界設定)を尊重したのだろう、というものになりました。
つまり、キャラクターを殺してまで作り上げたハッピーエンドは、本当のハッピーエンドではない、ということです。
その結論に達して以来、私には小説の登場人物が本当に生きている存在であり、共に色んな問題を考えていく友人のように感じるようになりました。

そんな思想を持っていた私にとって、友人たちの書いていた無理矢理のハッピーエンドは偽物にしか見えなかったのです。
そこで私は一念発起し、「キャラクターを尊重し、不幸な終わり方に見えても、それが正しいと感じられる作品をつくろう」と決めました。その結果、一年かけてつくりあげたのが『LAST HOPE』という作品です。

『LAST HOPE』は幸いなことに好評を博し、シリーズ化することになりました。原稿用紙250枚程度で、全三巻となります。

と、『LAST HOPE』についてちょっと説明を。
基本的にはファンタジーです。理由は(当時スレイヤーズ全盛期だったというのもあるとは思いますが)「魔法があったらなんでも自由に書けるじゃん」という安易なものです。そのためかこの世界では魔法が超強力で、剣などでの戦闘は出てきません。まあこのあと魔法の原理とかを考え始めたらとてつもなく大変だってことに気づかされたわけですが……。
テーマは「最後の希望ってなんぞや?」というものです。これは『FFⅥ』でティナが「最後の希望」と言われる場面があるのですが、その後あまりこのことについて掘り下げられずに終わってしまったな、という感想をずっと持っていたのです。特に「最後の希望」と言われた立場の人間はその責務をどう感じ、何を考え生きていくのが気になったのです。そこでそれをテーマにしよう、として書き始めたのが『LAST HOPE』となります。
『LAST HOPE』は当初一作で完結の予定だったのですが、思いのほか好評だったのと、それと実は書き始めるにあたって、「ファンタジーだけじゃなく他のジャンルもやってみよう」と思っていて、同時進行で歴史物とSFの二作を考えていたんです。しかしふと、「これ全部つなげられるんじゃないか?」と思い立ち、計三作のシリーズになったというわけです。
ちなみに歴史物の予定だった作品が『LAST HOPE2』となり、時代的には一番古く、SF物の『LAST HOPE3』が2と1の間に入ります。

そんなこんなで始まった『LAST HOPE』ですが、世界設定を深めていくにあたり、三巻だけではどうしても収まりきらない設定が出てきてしまいました。その結果、短編から中編の長さで、『LAST HOPE外伝』、『『LAST HOPE in their mind』という話を書くことになりました。『外伝』は『LAST HOPE』を書いているうちに新しく出てきたテーマを扱うもの(例えば、精神分裂病は存在しうるのか、治す必要があるのか、あとは宇宙は無の世界に生まれ、宇宙の外には何もない、ということになってますが、これは矛盾ではないのか、などです)、一方『in their mind』は、今度はLAST HOPEとされる人物を取り巻くキャラクターたちの心情を描いたものです。キャラクターごとによってLAST HOPEのそばにいる理由は違うはず。何を考えているんだろう?、というのが主軸になっています。
そんなこんなしていたら、外伝だけで10編以上必要になり、さらには『LAST HOPE4』までつくらないと、世界設定を消化しきれないということになってしまいました。
しかし残念ながら受験期に入り、『LAST HOPE』シリーズは未完の作品となってしまいました。大学の友人は1,2,3と読んでいないわけですから、続きを書いても見せられませんし。
ただテーマとしてはとても面白いと思うんですよね。設定も結構複雑に絡み合っていて、それがわかってくると「そういうことだったのか!」と思わせるような作りになっていますし。
でも昔に書いたものなので、文章も下手だし、このまま人に見せるわけにはいかないですね。構成も組みなおさなきゃならないだろうし、何よりそんな最初からシリーズ化が決まっている作品を受け付けてくれる出版社さんはありませんし。
でもいつかリライトして出版にこぎつけたいと思ってます。でないとこのシリーズの中で生きているキャラクターたちが報われませんから。
ということで、もし『LAST HOPE』が出版されるようなことがありましたら、ぜひお手に取ってください。

……なんか途中から話が逸れた気が。ま、いいですかね。
次回は、今回小説のテーマの話が出てきたので、一つくらい取り上げて、どうしてそれをテーマにするのか、を書いてみたいと思います。
ずばり、人権および平等の概念、についてです。
でもかなり長い分量になりそうなので、更新はしばらく後で、ということで。(できるかぎり二ヶ月以内に書き上げます)

それでは今回はこのへんで。ではでは。
by zattoukoneko | 2009-09-30 19:21 | 雑記 | Comments(0)