『卒業宣言』に対する質問
2010年 06月 16日また今回はさらにお互いに無理して日程調整をしました。小説の転載とこのリストの掲載が立て続けになっていますが、ご容赦ください。
なお今回も参加希望の方は以前に出した意見交換を始めるにあたってを読んでおくよう、お願いします。
以下、山本様からの質問のリストとなります。
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質問リスト
①掌編の構成
今回の掌編の構成も、起承転結などの各要素ごとにスペースで区切っていると考えます。
前回の意見交換 で10の部分に分けられたという子猫さまのコメントをいただけたので、その数と一致します。なお、受賞時のコメント(第2回電撃リトルリーグのHP参照)を見ると「序、破の序、破の破、破の急、急」という五段構成にチャレンジしました、となっていました。私の分類では、序が第1節、破の序が第2節、破の破が第3~6節、そして破の急が第7節、残り第8~10節が急かと。。
そこで、いつもの起承転結の4段構成から今回の5段構成にとしたいきさつや、今回の掌編の序破急の構成の解説をいただければと思います。
また、各序破急のバランスについてですが、第3~6節(学校行事を主人公が穂波に説明する部分)についてですが比較的、長めにとられているような気がします。もちろん、主人公が穂波との関係をゆっくり熟成させることを表現するためには、この部分が短すぎてもいけないような気もしますが・・・・・・。この第3~6節の分量と全体のバランスについてどのように考えたのかお聞かせ下さい。
②オチについて
前回保留されていた、オチに関する質問です。今回の小説では、第8~10節がオチの部分にあたると考えます(オチの定義を私自身誤っているかもしれませんが)。この掌編の場合、第9節で止めていても話として十分に成立します。この場合「驚き」の感情を読者が持ったまま物語が終了するのですが。①の小説の構成と関係するするかもしれませんが、最後の一節は掌編の構成上では、イレギュラーのような気がします。この最後の一節はどのようなことを意図して作られたのか教えていただければと思います。ちなみに、私はこの一節がかなり好きです♪この最後の一節で、穂波の可愛らしさが倍増したように感じたし、読み終わった後の印象が微笑ましいものに変化したような気がします。
また、今回の掌編でもキャラクター設定、プロットがあれば教えていただければと思います。カラー(『好き好き大好き、だから嫌い』であれば黄色を基調としていた)の利用は、私には無かった考え方なので勉強になります。ここでも利用されているのであれば、教えて下さい。
以上
投稿時間も昼ですね……。本気で無理矢理こじあけてしまいました(汗)
一応11時からできそうだということですが、ここはまだ調整中。
私も急ぎで回答を作らないとなりませんし、プロットなどを先に見せるのがいいのか、回答を先にしてしまうかも決めてないので。
まあ、頑張って間に合わせます……。
(新作書くわけではないですからね、このくらいすぐにできなければ(汗))
ですがやはり二人の時間を合わせるというのが難しいようなので、私からいくつか記事を連投させてもらうことにしました。
まずは簡単に上の山本様の質問への回答をしたいと思います。
ただプロットなどを直接見せたほうがわかりやすかったので、それらも連投です。これは長くなりそうでしたので二つに分割しました。
そしてその後改めて山本様への回答という形にしようかと。
(ただし一番最後はざっとしたもので、ちょっとした補足という感じかと思います)
前回同様長くなりますので、分割させていただきます。
コメント(1)
ご回答ありがとうございます。
子猫さまのコメントを見ると毎回ですが、掌編という短い文章の中に込められた奥深い技術に驚かされます!
さて、早速驚いたのが、電撃リトルリーグにおいて、「コメントって――『得点つけられるんです』よ」ということです。
私の場合、かなり適当でしたw今後の募集では、本編の魅力を倍増させるようなコメントを付けたいですね。
この点は、長編のあらすじにも通じるのでしょうか。。
また、最後のオチの位置づけに関するご回答ですが、小噺の例えに納得しました。
子猫さまの言う通り、最後の節が抜けてしまえば読者が掌編の世界に置いてけぼりになってしまいますが、最後の一節で現実の世界に戻って来た感じがします。(もちろん、戻ってきたとしても心地よい読後感は残っています)私も、読者がモヤモヤした読後感にさいなまれないような、最後にこういう一節を入れた小説に挑戦したいです。ぜひ!
キャラクター設定についてですが、私から見るとしっかりしていると思います。また、登場人物の名前にもこだわりがあるのですね。子猫さまの小説の登場人物の名前は、いいなと思うことが多いのでw(穂波しかり、湊しかり、前回の意見交換でまいまいつむり様がふれられた雪音っちしかりです)さて、カラーについては、黒と白を基調にされたということで。私も読んでいるときにモノトーンの世界を想像して読んでいました。見事、子猫さまの術中にはまってます。
コメント(3)
掌編の構成についてですが、各パラグラフ中にも「起承転結」が含まれているとは。。改めて読んでみると特に、学校行事の部分では、顕著に分かります。さらに、各パラグラフ毎に「儚さ」が増してゆくことも感じ取れました。
また、分量についてですが、今回の記事によると調整にかなり苦労されたようで。。私も掌編を作っているときに泣かされましたw
やはり、2000字の制約を守りつつ、さらに文章のバランスを美しく整えるのは難しいですね(汗)
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一旦、山本からのコメントは終了です。ご意見がありましたら、ぜひ、コメントをお願いします。
あらすじに関してはどうやら読んでくれる方によるようです。
制作術としてはあらすじやアウトラインというのが、プロットなどとはまた別につくられてきますし、本編ともやはり別物です。(前々から上遠野浩平の『ブギーポップは笑わない』の応募時のあらすじってどうなってたのかとても興味があります。あれを書くのってすごい大変な気がするのですよね。起承転結はもちろんありますけど、それを超えた表現が作中ではなされているわけですから)
ですが選考をする方の中にはあらすじと本編を密接に結び付けてしまう方もどうやらいるようです。あらすじも当然一つの文章ですから、そこで採点をしてくれて構わないと思いますし、そうであるべきだとは思うのですが、「あらすじだけ」ですべてを把握したとして評価を返してくる方も実際にいますね。
採点される以上PRポイントなのですが、こういう方にはどうすべきか私もちょっと困ってます。あらすじなので話の解説になってはいけないだろうし、かといって(文字数が短いですから)物語の本当に表面しか見せなれないな、と。ここは実はかなり筆力が試される部分なのではないかと。
よくよく考えれば、一番最初に主人公と穂波がどうしてお互いに惹かれたのか、あるいはどうして穂波のことが見えたのかなどは決めてません。
(長編へリライトした方ではそこは改めて埋めました。ただ無理矢理のリライトだったのでまったく面白くなく、失敗してますが)
名前に意味を持たせるのはその時々ですかね。掌編は印象深くするために多用しますが、長編の場合はまちまちですね。かわいさを出す音にしたり、知性を感じさせるような音を入れたりするくらいでしょうか? 比喩になっていることの方が長編の場合では珍しい気がしますね。
毎回毎回、「せめて4,000字書かせてくれればいいのに……」と思います。まあ、そのときはそのときできっとそれいっぱいになって苦労するのだろうと思いますが(苦笑)
あ、ちなみに掌編とショートショートを混同している方がいるようですね。掌編は原稿用紙で10枚以内のやつで、ショートショートは5~10枚(時には20枚くらいになることも)あります。掌編は川端康成の『掌の上の小説』からきている言葉で、実際そこに並んでいる掌編は10枚前後ですね。ちなみに……川端康成自身がこれを出版したことを悔やんだくらいの代物で、私自身買ってはみたものの半分くらいまでしか読めていません(汗)
雑踏子猫さま。
ご回答ありがとうございます。
確かに、新人賞の受賞作や優れた作品のあらすじなどは、かなり気になります。公開されていないのが残念です。この質問をさせて頂いたのは、以前子猫さまの長編小説を読ませていただいたときに、あらすじも読ませていただきました。(雲の上の話です)その際、物語のポイントをうまくまとめておられたので、どういった点に注意されて書かれたのかなと。私も「あらすじだけ」ですべてを把握したとして評価を返してくる方だった場合、少し困ってしまうかもしれません。もちろん、あらすじがおもしろければ、それに嘘偽りがなければ本編もおもろいはずです。物語のおもしろさを追求すると同時にあらすじの書き方についても修行します。
キャラクター設定についての追記ですが、キャラクター設定が薄いというのも、逆に一つの手なのかもしれません。確かに穂波の場合、本編では、長い髪、白装束についてしか述べられていませんでしたが、それでも私はかなりの美女を想像しました。儚げな印象が美女と勝手に想像させてしまったのかもしれません。。設定の足りない所は、読者の想像に任せるというのは、一つの方法かもしれません。人それぞれ美人の定義は違いますので・・・・・・。だからと言って不足しては、読者が想像できない。掌編だと字数の制限があり、どこまで必要な情報で、どこから無駄な情報なのかを考え、そのバランスをシビアに取らなければならないので非常に難しいです。
また、登場人物の名前の音についてもこだわりがあるとのことで。例えば「はひふへほ」などは結構儚い印象となるなど、音の世界はかなり深そうですね。この辺りについてももう少しコメントいただければと思います。
あと2000字あれば・・・・・・これは、私も毎回叫んでいますw
また、私もショートショートと掌編を混同していました(汗)コメント中にある作品の紹介であった「川端康成自身がこれを出版したことを悔やんだくらいの代物」を私も読んでみたいと思います。はたして、どのような代物なのか・・・・・・
キャラ設定はあえてごまかすというのも確かに手ですね。そこは小説の醍醐味という気がします。(キャラ設定とはちょっと変わってしまいますが)『好き好き大好き、だから嫌い』も人物が見えないことを使った作品ですからね。あれに挿絵を入れたり、映像作品にするのは厳しいんじゃないでしょうか(苦笑)
たとえば「はひふへほ」は優しい感じに。「まみむめも」や「なにぬねの」はかわいい感じに。あるいは「らりるれろ」は理知的なイメージがつくと思いますね。濁音は強いイメージにしやすいです。あとは「~と」とするとキャラに名前を叫ばせたときにしっくりとくるかと。
湊は「み」と「な」が入ってます。かわいさ重視。
穂波は「ほ」で儚さを、「な」と「み」でかわいさを強調。
あとはまいまいつむり様に前の意見交換のときに「帆立」なんていうずっと昔に書いた小説のキャラ名を出したのですが、この子には優しさを持ってもらいたかったので「ほ」を使うことを最初に決定。次に「帆」という漢字から「帆を立てる」という意味を持たせることにしました(そういうキャラなので)。ただ「立帆(りつほ)」が漢字の並びとしては意味してようとしているものに近づくのですが、「り」と「つ」のイメージが強すぎて「ほ」の優しさや儚さが消えてしまったのですよね。なので「帆立」と。が、当時「貝か!」とつっこまれまくったのが今でもよい思い出です(遠い目で)
まあ、音が並ぶと印象ががらりと変わるので、ひとつの指標程度に思って最終的には試行錯誤ですw
さて、音についてのご回答ですが、名前に各行の音を使うと、確かに子猫さまの言われたような効果がある気がします。現実にいる子と照らし合わせても合致しているような・・・・・・。あくまでイメージですがそれも大切です。しかも、各行の文字を並べることで、意味を足し合わせたり、相殺したりすることができる点がおもしろですね。登場人物の名前を考えるのに少し時間がかかったりすることがあるので、このような指標があれば助かります。
漠然とした質問かもしれませんが、
小説のプロットを作るにあたってまず、どのようなことをされますか?
以前の子猫さまの記事で、最初はアイデアをどんどん出し、地図のような状態にし、さらに、最終段階で起承転結を整えるとありました。
前回の意見交換から起承転結を整えるという部分に主眼を置いてきましたが、この期にプロット初期の地図のような状態についても教えていただければと思います。
私も、プロット初期に悩む時間が多いので・・・・・・
確か前に私が発表用でノートに計画の最初の段階を書いていった、とそちらのブログでコメントしたかと。あれがまさにプロットの最初の形態に近いので、それを掲載しましょうか。
ちょっと急ぎで作成しますね。