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エッセイとは何かを考えてみる

エッセイというものを書いてみようと思い立ったものの、そもそも「エッセイ=随筆」とは何かをきちんと把握していなければ、ただダラダラと文章を書くだけになってしまうだけになるのではないかと感じ、改めていくつかの国語辞書で意味を調べてみることから開始。
辞書によるとどうやらエッセイとは「日々の体験や経験、感想を自由な形式で書いた文章」とのこと。なるほど? つまりはこんな感じでやればいいのでしょうか?
  最     ま           な     て        感
     近     た     く     っ     き        じ
              暑                 た
――違いますよねえ。これでは書いている内容も薄いですし、いくら自由な形式とはいえ。このくらいの短さならまだ読める気がしますが、もっと長くなると読みにくくなるのは明白ですし。
やはり「自由な形式で」と言われても、文章の作法やこれまで書かれているエッセイの形式は踏襲した方が良いような気がします。度々耳にする「『型破り』は基本型をしっかり身に付けた者のみができる芸当であり、そうでない者がやると『型なし』になるだけ」という文句が思い出されます。
では「『自由な形式』で書かれたエッセイの型」とは何でしょうか? まずはそれを知ることを課題として取り上げてみないといけない気がしてきました。


課題を決めたところで次にそれに対する答えを出すために何をすればいいのかを考えなければいけません。数学の問題を目の前にして取りあえず知っている公式を当てはめるようなものです。あるいはどのような公式があるか参考書を探す必要があります。
ただ今回は「エッセイとは何か」とかなり茫漠としたものを扱っており、焦点を絞るところから始めなければいけないと感じます。いわばこの科目が何なのかというところから始まったのであり、最初に辞書を引いてみたのはまず目の前にしているものが何かを知り、どこから手をつけたらよいかを把握するためでもあります。その結果一番の疑問点であると私が感じたのは「自由な形式」とあるにもかかわらず、好き勝手にやってよいものではないということ。当然最低限の文章作法は抑えてあるものとして、ではエッセイとして魅力あるものにするにはどうしたらよいのかが気になります。
となれば既存のエッセイを参考にするのがよいのではないかと思います。ではどのエッセイを実際に見ることにするか。ここも適切なものを選ばないといけないのですが、参考書選びと同じく自分の肌に合うかどうかも考慮しないとたとえいいものを手にしても身に付かないのも事実です。


これまでいくつかのエッセイは読んだことがありますが、私の場合他の人が滅多に経験できない出来事を元にエッセイを書くというのは合わない気がします。他人と違う経験はいくつもしているでしょうが、椎名誠さんのパタゴニア あるいは風とタンポポの物語り (集英社文庫)のようになかなか行けない場所に旅行しているわけでもないですし(ただしこれはエッセイというよりは紀行文と分けた方が良いのかもしれません)、それよりは日常の本当に些細な出来事から面白い観点を見つけ出すようなものの方が『そんな見方もあるのか……』とうならされて私としては好きです。これは漫画ですが日常の「あるある!」を見事に描いている伊藤理佐さんの女いっぴき猫ふたり (文春文庫)など。
また、ここはブログなので文章量も気になるところです。普段の記事より短くしたいとは思っているので、雑誌の見開き一ページとかが目安でしょうか? それで最初に頭に思い浮かんだのは竹宮ゆゆこさん。電撃さんで雑誌やweb上にてエッセイを書いています。それを見てみると自分の食への感想などを分かりやすくユニークに表現して、こちらもスラスラと楽しく読める。
このように見ていくとエッセイというのは日常の出来事を読んでもらう人に「なるほど」「あるある」と思ってもらえるように『自由に表現する』ものだとわかります。ですから文章を自分の好き勝手に書いて良いわけではなく、ましてや文章の作法を無視しては読めなくなるので最初に出したような形式は無謀であったのだということにも納得がいきます。


――さて? ここで一度振り返ってみたいのですが。
   今回のこれってエッセイなんです?
日本では先に挙げたような日記的な随筆作品が好まれており、古いものでは枕草子や徒然草などがある。それらは日常的な出来事・物事に対して鋭い観察眼を向けることから始まり、作品に仕立てています。それに比べると西欧のモンテーニュから始まったとされるエッセイはより論理的な構成を組むことで自己の内面を探求することを目的としています。
私の場合はどうやら好きなタイプとして掲げた日本で多く見られるエッセイより、少なくとも今回は西欧のエッセイに書き方が近い気がします。そこまで緻密に論理立てて書いているわけではないですが、自分の中から見つけ出した課題に対して思考していく形になっています。
この『エッセイ』によりわかったのは、私に向いているエッセイとは日常の出来事を面白おかしく報告し、それによって共感を得るタイプではないらしいということになります。



なーんて小難しいことを私は日頃から考えているらしいことを発見しましたよエッセイでしたー♪(ぇ
by zattoukoneko | 2011-09-30 22:07 | エッセイ | Comments(1)

ざっくばらんに家庭の薬学

タイトルの通りにざっくりざっくり薬学の話をしてばらばらにしてみようという記事でーす!(注:「ざっくばらん」とは正確にはそういう意味ではないと思います)
現在の薬学の抱えていると思われる問題に関してとても大まかに話をしてみようというのが今回の主旨で、実際の現場ではもっと複雑であるということは最初に断わっておきます。個々の化学物質で問題となるのはやはり違いますからね。


そもそも「内科治療」と呼べるものは古くから様々な文化圏で成立していたものです。簡単に想像してみるといいと思いますが、食事も外部から何かしらのものを体内に摂り込む行為であって、それによって体調が良くなるという経験は昔の人もしていただろうと思われます。ただこれがいつ「治療」として意識して利用されるようになったかについては明確な証拠が見つかっていないようですが。(なお人間以外の動物でも普段は口にしないものを食べることで体内の調子を整えることがわかっています。身近なものでは猫草とか。ただしこれは本能的な行動であって、人間の治療のように意識しているものではないと考えられます)
ともかく上記のように何らかの物質を体内に取り込むことで病気や怪我を治癒させようという行為は古くからありましたし、ある程度文明の発展した地域では自然なものだったと言えます。
こうした流れが本格的なものになるのは錬金術の登場によってです。

錬金術は必ずしも不老長寿のみを目的としたものではなくむしろ宇宙の探求などに連なっていたものでしたが、自然と人体は密接な関係を持っていると考えられていたので医療にも応用されたというものです(おおまかな話は錬金術全般の基礎知識 を以前書いているのでそちらをどうぞ)。
錬金術はギリシャ、アラビア圏、中国、中世ヨーロッパで個別の発展を遂げますが、現在の日本などで主流となっている西洋医学に繋がるものはパラケルススの登場によって成立してきた医化学派の研究です。パラケルススは塩・硫黄・水銀が三大元素であるとしたのですが、この中でも塩(食塩NaClのことというよりは溶液から析出する塩(えん)のことだと考えてくれればよいと思います)の研究は酸による分解と気体発生に繋がっていき、後々化学全般の発展にも大きく寄与します。
塩に医化学派の研究者が注目したのはパラケルススの影響というのもあるでしょうが、温泉の医療効果を薬として実体のあるものにしようと考えたからというのもあるようです(なお西洋の「温泉」は製塩所で岩塩の採掘を行なっていた場所に湧き出てくる塩水をお湯に変えたものであることが多く、日本の火山性の温泉とは異なります)。最も有名で、長く売り続けられた薬はグラウバーの塩Na2SO4というもので、17世紀の化学者ヨハン・ルドルフ・グラウバーが温泉の成分分析から発見したもの。これの効能は何かというと――ただの下剤だったりします。単純に体内に吸収されにくいものだから体の外に出ていくというそれだけのことなのですが、ソーダNa2CO3製造法の一つであるルブラン法の主な収入は副産物であるこちらのグラウバーの塩だったということがわかっているくらいに売れたのです。ちなみにソーダは紙や繊維の漂白に使われる化学物質なので当時の産業にとても大きな需要のあったものですから、それより売り上げが大きかったというのは……よほど当時の西洋人は便秘に苦しんでいたんですねぇ(←ちなみに私はこれは半ば冗談で使っていますが、きちんと論文に書いてあったりするので侮れない)。なお余談ですがミネラルウォーターというのは飲泉がより大きな市場になったものです。グラウバーの塩などは現在は廃れましたが、こちらはまだ生き残っているわけですね。
さてはて、細かい話はこのくらいにして。注目されるのは西洋錬金術の流れから出てきた内科治療というのは「無機化合物を体内に取り込むこと」だったということです。これが変わってくるのは19世紀初頭になります。

大航海の幕開けによって多くの動植物が世界中から集められ、その中にあったものにキニーネという南米先住民の間で解熱剤に利用されていたものがありました。これは後にマラリアにも効果があることがわかり注目を浴びるようになります。なおここでは一般的に名前の通じている「キニーネ」を使っていますが、化学物質として単離されたのは19世紀に入ってからであり、実際に使っていたのはキナの皮であることには注意です。
キニーネを始めとする有機化合物を内科治療に利用し始めるのは18世紀半ばから19世紀初頭にかけてで、この頃に窒素を少量含む有機化合物であるアルカロイドに薬剤師らの注目が集まりました。アルカロイドは塩基性であり、動物や植物の体内では通常他の酸と結合して塩の状態で存在しています。なので体内に取り込むと反応しやすく、多様な生理的作用を引き起こすというわけです。キニーネの他にはモルヒネなどもアルカロイドの一種ですね。この有機化合物の薬剤への研究が盛んに進められ、次第に人工的に薬物合成が行なわれるようになって現在の薬学に至るという流れになります。医薬品のパッケージやCMで芳香族の構造式をよく見かけるのはこれが理由です。
ここで登場した有機化合物は先に挙げた無機化合物の薬剤と比べて体内に取り込まれやすく、また大きな作用を齎しやすいことに注目です。無機化合物は比較的構造が単純であり、生物の進化の過程で細胞が内部に取り込まれやすいものとそうでないものが明確に分けられています。大雑把に言えば細胞膜にあるチャネルで選択しやすい。一方で有機化合物、中でも人工的に合成されたものは細胞内で化学反応を起こしてしまいやすい、あるいは細胞内に取り込まれた際に選択的に排出する仕組みがほとんどないため蓄積がされやすいということになるのです。
薬学ではないのですが一例として。小学校の頃から何度も耳にしていると思いますが水俣病の原因は有機水銀です。『無機』の方の水銀ではないわけですね。ほとんどの生物は無機水銀Hgを選択的に排除する仕組みを有しています。例えば魚であればエラで水銀を濾し取っています。したがって高濃度でなければすぐに体内に取り込まれ蓄積されることはないのですが、有機水銀だと排出機能がないため体内に溜まり生物濃縮によってさらに高濃度になって人が口にする食材などになる、あるいは人間の方でも選択機能が働かないので胎盤を通過してしまって胎児に影響が出るなどの問題になりやすいということです。


まあこの単純な「無機」と「有機」の分け方には問題もあります。水俣病と並べられることの多い四日市ぜんそくは原因が亜硫酸ガスであって、無機ですし。この辺りは冒頭で述べた個々の事例で違うというところです。またこれは薬学の話でもないですね。印象に残りやすいかと考えて提示してみた例だと思っていただければ。
ともかく薬学とその産物を利用している医療では、昔に比べて大きな副作用を伴う治療を行なっているということになります。その分良い効果も得ているわけですが、ここは医療に関わる人たち(医師だけではない)のジレンマであり、課題と言えます。
これに関しては様々なアプローチがあると思われます。例えば心理療法との併用により薬への依存度を少なくするというものや、古来からある(ただし研究は科学的になっていますが)食事療法や生活習慣の改善に重点を置くなど。または西洋医学とは袂を分かった東洋医学の可能性(これはよく誤解されているのですが東洋医学を西洋科学のメスで調べようというのがあり、漢方のどの成分が役に立つかなんてことが本当の研究者の手ですらやられていますが、そもそも東洋医学は西洋科学とは考え方が違うので単純に比較したり、一方の分野からもう一方を解体しようというのは過まりですので注意です)を探求するという流れも徐々にではありますが出てきているようです。



さてはて本当にざっくりとした薬学話で、個別の薬剤などには触れていませんねー。ま、主旨が現代の薬学や医学の抱えている課題にもう少し意識的になることで、普段の生活や今後そちらの方面で活動しようという方の一助になるかなあという程度のものなので専門的な内容には入らずということで。
なおこの記事によって現代の薬学や西洋医学に問題・課題があることは述べましたが、だからといって訳のわからない治療にすがるのはやめましょう。医学も複雑で西洋科学の視点では説明できないというのは多々あり、東洋医学はその一例です。鍼灸は効果あると認められていますが西洋科学の知見からするとさっぱり全容解明できないものです。それとは別に「明らかに間違いなんですけど」と指摘されているものもあります。そこはきちんと専門家の意見を聞くのが大事です。


では今回はこの辺りで。医学関連はもう少し踏み込んだものもやりたいですね。何か思いついたらメモでもしておきます~。
by zattoukoneko | 2011-09-10 04:21 | 化学 | Comments(1)

今後の方針

今後のブログの方向性についてでーす。
まず基本的にこのブログでは「読んでくれる人が中学高校の内容がわかっていればある程度理解できて、興味を持ってくれる」を書く内容の基準にしています。そのためある程度大学の内容にまで触れることはありつつも、わかりやすさと面白さを重視し、そのため省略している部分や明確な間違いにならない範囲で話を曲げている部分はあります。
主軸は本の紹介――のはずだったのが、一冊をきちんと紹介するのはなかなか難しく(感想を書くだけだったら楽なんでしょうけど)いつの間にかその他雑学が増えてしまいました。
雑学も科学系が多いのですが、そろそろネタ切r――げふんげふん! 大枠の話はかなりの数書いた気がするので、やろうとすると細かい内容のものになってしまうという。それは上記の「中学高校の内容がわかっていれば~」というのに抵触してしまうので避けたいところなのですよね。


そこで今考えているのはエッセイみたいなもの。日記としてのブログの試みをやったのと、小説連載をやったので文章勝負の流れからそんなものをやってみようかと考えています。

……まあ正直に告白するとこのブログ記事を書いている人間は基本的に堅苦しい人物なので(他の記事を読むと容易にそんなのわかると指摘されてガクガクブルブルしたことが)自分としても『文章が楽しい』をやろうかなと。
んー、でも日常の出来事を書くものでユーモアを出すというのはあまりやったことがないので(トリックというほどでもないですが比喩や文章の運びで遊ぶことは何度もやったことがあるのですが、パズルみたいになってしまう感じがありますねー)実際に書いてみないことにはどうなるかはまだわからないです。


ともかくブログ全体の感じが少し変わるのではないかなという、そんな報告。
なお次回はすぐにエッセイにするかどうかは未定です。むしろ久しぶりに科学系で単発ネタがいいかなぁとも思っていたりするので。
ま、日本全体が大変な時でもありますし、読んでくださる方々が気楽に読んでくれるもの、そしてそうするためには書いている本人も楽しめるようにしないとですねー。まあゆるゆるとやっていくことにしたいと思います。
…………ブログ更新をさぼるとかそういう意味ではないですよ?
by zattoukoneko | 2011-09-07 09:17 | 雑記 | Comments(1)


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