アハ体験はエウレカ効果と呼ぶらしい

覚書なので後でまとめ直すかも。

非公開コメントが付くことがあるのですが、その中で「このブログのアハ体験の記事見ました!」というのがありまして。
確かにこのブログに掲載されている記事で最も多く読まれているのはアハ体験の本当の意味とはという記事なのですよね。
でも、心苦しいことに私はその分野の専門家ではないし、その後の動向を追っているわけでもありません(茂木健一郎さんの論文もきちんと読んでいるわけではないとは、元記事でも述べている通り)。ただ、このブログは母校の後輩が見てくれているのだと知って、『なら今後勉強して物事を理解していくにあたって、有益な方向性を示せれば』という想いから更新を頻繁に続けたという経緯があります。その際にどうしても茂木さんのアハ体験という捉え方はじゃm――げふんげふん、有害だったという(←言い換えても何も変わってない)。
ただ記事を書いた後も『これで本当に当っているのかなぁ?』と思うことはありまして。私の主張はAha Experienceの前後で不可逆な変化があるというが主張の中心であり、それはゲシュタルト転換のようなものとは明確に区別されるべきというものです。一方の茂木さんは「あ!」とか「なるほど!」と言いたくなるような体験すべてをひっくるめてアハ体験と述べているように思え(少なくとも「あ!」と思ったときの区別を明確にはしていない)、可逆不可逆を問うていない。実のところ、茂木さんの捉え方の方が正しくて、「あ!」と口にしたとき、脳内のシナプス間の情報伝達は可逆不可逆関係なく同じなのかもしれないわけです。私はここまで調べてないし、理解も出来ていない。なので私の区別をそのまま鵜呑みにされている方がいるのは『心苦しいなぁ』と(区別ができるということまでは、私は確信していますが)。

で、話は冒頭に戻り。
今回コメントが付いたのをきっかけに、再度「Aha Experience」というのをネットで検索してみました。
そうしたら! Wikipediaに新しく項目が追加されているじゃあないですか!
英語版ではあるのですが、これは目を落とすに値すると思い、こうして紹介記事を書くことにした次第です。……前置き長いって? まあまあw
Eureka Effect
今では名前が「エウレカ効果(ユーレカ効果)」となっているようです。アハ体験より響きがいいですね、緑髪の少女を思い出しますし
もちろん名前が私の知らないものに変わっていたというだけでは、ブログ記事を書くには値しない。私が注目したのは、科学史上の重大な発見と結び付けられていたことです。
アルキメデスは納品された王冠が純金製かどうかを壊すことなく見極めることを命じられ、考えながらお風呂に入った際、浴槽から溢れたお湯を見て「比重」という考えを思い付いたとされています。
アインシュタインの相対論も、大抵の解説には日常生活とは経験則が異なることが書き連ねてあってわかりにくい印象を受けますが、その発想のきっかけはアインシュタインがエレベーターに乗ったときに得られたものだと言われています。
私の以前の記事では、ここまで科学論に結び付けてAha Experienceを説明できていませんでした。科学史上重大な発見が、ここで説明されているように「あ!」という突然の閃きによって生まれているのだとしたら。それはセレンディピティと並ぶほどの、科学認識論の分野で注目されるべき事項なのではないでしょうか。
このように思い、まだ私自身精査できていなながらも、覚書として書きしたためることとしました。

……まあ、結局のところアルキメデスの理解も不可逆性を持ってるのだから、アハ体験ていうのは(ry
Commented by zattoukoneko at 2014-07-28 02:02
まだまだ上手く考えをまとめられていないのですが、「アハ体験」の多くは『気付いてやろう!』という考えのもとに生まれるもので、一方の「エウレカ効果」は『なんとか説明できないものか……』という考えから生まれるもののように思います。
喩えるなら「アハ体験」は間違い探しや校正のような活動。エウレカ効果は文章全部書き直すリライトです。その瞬間の認識の切断はともかく、活動の内容がそもそも違う。原稿の字句修正ばかりやっていたら、原稿そのものの内容を直しにくくなる、ということです。
間違い探しだと与えられた枠を超えることはなかなかしなくなり、「てかこの絵がおかしいじゃん?」と口に出す思考自体がなくなってしまう。
本来のAha Experienceは、与えられた枠を超えて理解を整理し直すことで新しい認識枠組みを得ることだと、私は理解しているのです。だからこそその思考の過程を説明できなくなるのではないか。
「アハ体験」は、『あ!(見つけた!)』でしかないから、枠組みを超えていない気がするのですよね……。
by zattoukoneko | 2014-07-28 01:02 | 生物・医療 | Comments(1)