ヒトラーの貢献

今回は社会のお話。ヒトラーについてです。
ユダヤ人虐殺という悪い側面ばかりが目立ちがちですが、実はその後の社会へ大きな貢献をした人でもあります。
今回はそれについてご紹介したいと思います。

さて、みなさんはよく道路工事で「穴を掘っているだけ」という場面に遭遇したことはありませんか? 私の住んでいた田舎では10年近く舗装工事が終わらないところがありましたよ。
これは実は大きな経済効果をもたらすものなのです。そしてこれを思いついたのがヒトラーだったのです。
経済効果の理屈はこうです。
まず1億円国から土木工事にお金を出すとします。工事の内容は別になんでもいいです。するとそのお金をもらった土木会社の人たちが給料としてそれをもらい、そして買い物をします。ここでは話を簡便にするためにもらったうちの半分を使い、残りは貯金に回すとしましょう。すると5千万が社会へばらまかれるわけです。そしてこれは巡りめぐって国へとかえってきます。このお金をもう一度工事費に使います。すると会社の人たちは5千万もらい、2千5百万使います。これも国へとかえってきます。そしてまた工事費に使う、と。
するとここまでで国が社会へもたらした経済効果は、最初の1億にプラス5千万+2千5百万。合計1億7千5百万です。
このループはひたすら続きます。高校数学で習う等比級数のお話ですね。数式は嫌いな方がいるかもしれないので省きますが、最初の1億がどんどん膨らんでいくことはすぐにわかると思います。
これはとても画期的な発想でした。現在でも世界各国が政策として取り入れており、経済学者(それがたとえユダヤ人だとしても)はヒトラーのもたらした経済へのもっとも大きな貢献と称えています。

しかもヒトラーはさらにすごくて、ただ単に穴を掘らせるだけではなかったわけです。常に二重三重の効果を狙っていて、その代表例が高速道路アウトバーンです。
アウトバーンは先に述べた経済効果をもたらすための工事としてではなく、高速道路という世界でも初期の画期的な交通網をつくりました。またアウトバーンは戦闘機の離着陸ににも使えるようになっており、三重の効果があるものだったわけです。

ただこの経済政策がうまく運ぶには一つ条件があります。それは金利が7%以上であること。でないと給料をもらった工事関係者は、銀行にすら預けず、タンス預金をしてしまうと言われています。
だから今の日本で真似てもまったくの無意味。どころかただ国からお金が出ていくだけなので経済効果は期待できません。事実見事に日本は赤字大国になってしまいました。


なお、ヒトラーの社会への貢献はこの経済面だけではありません。
代表的なものとして次のようなものがあります。
まず人工洗剤の開発を命じたこと。石鹸は当時まだまだ貴重品で、ドイツは輸入に頼っていました。ところが戦争が始まれば輸入は途絶える。だから合成洗剤の研究を命じたのです。ドイツは化学で世界トップクラスの国でしたので、この要求は別に無謀なものではなく、今や合成洗剤を使っていない人の方が稀なくらいになっています。
また民衆にラジオを普及させたのもドイツが最初です。ヒトラーは自分の声明を国中に広める必要性を感じ、格安のラジオ(ラジオ三号だったかな?)を開発させ、見事に国中の人民にラジオを行き渡らせました。
それと演説にも一工夫入れました。聴いている人たちの印象に残りやすいように、r、の発音を非常に巻き舌で行ったのです。またリズムなども調整していたようです。このような演出効果も考えて演説を行ったのはヒトラーがおそらく初期の人物でしょう。(ただし現在のドイツ人はヒトラーへの嫌悪・後悔が強いらしく、発音の仕方を英語に似せてきているそうです。具体的には英語のthisにあたるdieserという単語がありますが、ドイツ語では”r”は「ア」に近い発音で、ディーゼア、と読みます。しかしこれはヒトラーを思い出させるので、erを英語の「アー」という発音にしていて、今では。ディーザー、などと発音されたりします)


さて、社会への貢献も十分大きかったヒトラーですが、やはりユダヤ人大虐殺に触れないわけにはいかないでしょう。
彼は確かに多くのユダヤ人を殺し、戦後それが明らかになるや世界中が衝撃を受けました。
しかし本当にこの行為は悪だったのか?
もちろん現代の私たちにとっては悪でしょう。しかしながら歴史を調べる場合には、当時社会がどんな状況であったのかを踏まえて判断しなければなりません。つまり当時の歴史背景の中に自分をできるだけ近づけて置いてみることが必要なわけです。
当時は「優生学」という学問が世界的に流行していました。これはダーウィンの進化論が誤って学者に伝わってしまったものの代表例といえるでしょう(実は進化論――現在は進化「学」になりましたね――は近年になってようやくダーウィンのレベルまで追い付いたというのが実情です。ダーウィンの『種の起源』はとても徹底された研究書物で、たとえばヘラジカの角が大きいのは、生存には不利なのに何故あの大きさに進化し生き残っているのかというのが長年疑問でした。しかしダーウィンはすでにこれに対して答えを出しており、メスへのアピールになるのだ、ということを提唱しています。しかしこれが社会的にきちんと学者間に認知されたのは70~80年代です)。
優生学の概要は、社会的な介入により優秀な人種を選択して残すべき、というものです。しかしダーウィン自身はこれには反対で、現在生き残っている生物は自然選択を受けながらも生き残った種であり、ここに人間が無理やり介入するのはよくないとも考えていました(もちろん人間による動植物の品種改良があることも知っていましたが)。
こうした優生学の流行という社会的背景により、劣等種と考えられる人間は人の手で排除していくべきだとされていました。たとえば遺伝的な疾患を持っているような人間です。そしてそれは大なり小なり各国で実施されました。
これが最も大きく出たのがヒトラーのユダヤ人虐殺なのです。
当時ユダヤ人は劣った人種であると考えられていました。彼らが昔から金勘定に秀でていて、金貸しなどを主な生業にしていたという歴史的な背景もあったようです(西洋でも日本でも、金を使って金を稼ぐという行為は蔑まれていました)。
またユダヤ人は流浪の民であり、バビロン捕囚によってイスラエルを追い出されたから定住の地を見つけられずにいた人々でもあります。彼らはゲルマン人のように国を持つことができなかったのです(国を持ち、植民地を持つことこそが一等国としての条件でした)。
そういう背景からユダヤ人はとても劣った種であると考えられました。そのため優生学の教えに従い、大量虐殺という政策をとったというわけです。

今でこそ大量虐殺といえば相当な悪い行為のように思われます。しかし当時の歴史背景をきちんと踏まえたうえで判断しなければならないように思います。
(なお、戦中日本の南京大虐殺については非常に調べるのが困難です。というのは捏造された史料というのが山のように存在し、扱う史料の出どころや、それが信頼に足るものかどうかを調べていかないといけないからです。これに関してはまだきちんと明言できないでしょう。今後まだまだ本格的に研究されていくことが望まれます)



さて、今回はヒトラーについてお話ししました。次回以降の更新予定ですが、社会関係でつなげたいと思うので、検挙率の異常な高さ・「疑わしきは罰せず」とは何かについて、と、医療ミスによる死亡率についてを考えています。
また、その後、エジソンについて三連発してみようと思います。テーマは、エジソンは実は悪い人、エジソンは悪い人?(歴史的に判断するとそうでもないと言えそうなのです)、そしてエジソン発明会社の没落、という感じです。
ただエジソンの(二つ目の)話をする際に、西欧の社会的につくられた男性性の話について触れておかないとわからないと思いますので、エジソンの前に『バック・テゥー・ザ・フューチャー』の話を男性性と絡めてご紹介したいと思います。
ただその前にそろそろ受験生が落ちる頃ですね。予備校のTVCMの目立ってきました。そこで今年失敗してしまった人や、これから受験生になる高校二年生向けに予備校の暴露話をしてしまいたいと思います。
紹介する予備校さんからの非難がくることは覚悟の上。相当辛辣なことを書きます。ただし(自分なりの調査ですが)できるだけ正確なことを記述させてもらいます。私たちの友人(有名予備校に通っていた人、名門校に受かった人)からのきちんとした情報です。彼らが嘘を言っていなければ信頼できるソースでしょう。
またそれと合わせて有名高校の内部事情もご紹介できればと思っています。一応念頭に置いているのは開成・灘という関東・関西の雄です。あとはオマケとして慶応中等部~高等部の話なんかもしようかと思ってます。
by zattoukoneko | 2010-01-20 12:58 | 社会・経済 | Comments(1)
Commented by zattoukoneko at 2010-01-20 20:04
予備校さんの記事については書き終えました。
でもさすがに同日内・あるいは連日の投稿は控えたいところ(え? ネタ切れが怖いのかって? ……つっこまないでください;;)
なので数日あけて記事はupします。来週中には掲載すると約束しておきます。


本・映像・ゲームの紹介がメイン。でも他のことも扱ってます。


by zattoukoneko

プロフィールを見る
画像一覧

プロフィールやリンク

プロフィール       
筆名:雑踏子猫          
小説家・研究者として修業中。   
ブログの主旨:             
①自分の考えをまとめること。   
②見てもらう人にも考えてほしい。
やたらと6と13という数字に付きまとわれている人間(でも6は完全数とよばれる元々は神聖な数字ですねー)


【閲覧者数】(試用運転中)
カウンター


***

応援サイト様
(というかお気に入りサイト)
へのリンク

チュアブルソフト様
(アダルトゲームメーカー、注意)    
チュアブルソフト公式WEB





SQUARE ENIX様





電撃様


電撃文庫のHPの方で
私の作品を載せてもらってます。
ありがたいことです。



第1回電撃メジャーリーグで争った
山本 辰則 様
のブログ。
山本辰則の小説とか



素敵な小説を書かれている
雪見月瑞花 様
のHP、HarvestSnow
HarvestSnow
ただこちらは
“ひっそりと”
運営していきたいそうです。



こちらはお世話になっている
美容室gally@下北沢 様
です。
お薦めなのでリンクを貼りました。


 ***

ブログパーツ ハピネム

カテゴリ

全体

ゲーム
映像
生物・医療
化学
物理
歴史
社会・経済
受験関係
雑記
告知
作品品評
小説
エッセイ
未分類

最新のコメント

また私は、感情と常識(あ..
by zattoukoneko at 06:20
反差別さん、コメントあり..
by zattoukoneko at 06:19
最後です。 それ以..
by 反差別 at 14:07
続きです。 ・「性..
by 反差別 at 14:06
続きです。 ・「実..
by 反差別 at 14:06

記事ランキング

以前の記事

2017年 06月
2016年 12月
2016年 07月
2015年 09月
2015年 05月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 07月
2014年 01月
2013年 11月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 01月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 06月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 10月
2008年 08月
2008年 04月
2008年 02月
2007年 11月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月

ファン

ブログジャンル

画像一覧