人権・平等問題 Part. 1

よし、今13時です。何時に書き終わるかな?

今回は人権・平等の概念いついてです。
実は私は以前からこれらについて懐疑的でした。別に完全否定したいわけではありません。重要な概念だとは思ってますし。それでも現状では問題があるのではないか、そう考えています。
以下では三つの問題点を挙げてみようと思います。私が関心を持ったり、勉強した順番とは異なりますが、こっちの方が分かりやすいと思うのでご容赦ください。


◎ 人権・平等の概念の歴史
人権・平等・民主主義という概念はプロテスタントがつくったといわれています(民主主義の概念はもっと昔からあるので、より正確には民主主義のほうがいい、と主張した、となりましょうか)。
プロテスタントが出現してきた背景には、グーテンベルクの活版印刷技術の発明によって、本、すなわち聖書が安価に入手できるようになったということがあります(ただし、当時はまだ紙の値段も高かったので、どれだけ庶民にまで普及したのかは疑問の余地が残ります。ただ、それ以前の羊皮紙の本や、写本よりは手に入れやすかったことは間違いないでしょう)。
プロテスタントたちは聖書を読み、教会の堕落を指摘し、宗教革命を起こすに至るわけですが、今回はその前後の人権・平等の概念の誕生に重きを置いて説明したいと思います(ただし人権については理解しにくいので、平等のほうを最優先に理解してもらえれば、と思います)。
キリスト教の教義では、人は死ぬと、それはかりそめの死ということになっています。人々は一度眠らされ、後にやってくる最後の審判の前にもう一度肉体を与えられ、生き返ることになっています。最後の審判とは、神が生前その人物がどのような生き方をしたかを見定め、善人は天国へ、悪人は無へと還されるというものです。当然ですが、自分の魂・意識が消滅してしまうのは怖ろしいことですから、みな天国に行くことを望みます(だから免罪符なんてものがバカ売れしたわけですね)。
しかしプロテスタントたちは考えました。果たして神にとって最後の審判は必要なものなのだろうかと。
神は全知全能な存在とされています。その神が人をつくって、その人の生き様を観察する必要なんてあるのだろうか?、むしろ生まれさせるときにはすでに天国にいける人間を決めていると考えるのは自然ではないだろうか?、そのように考えたのです。
実際このことは聖書においても言及されていて、神は人が生まれるときにはすでに天国にけるかどうか決めている、としています。これに対してエジプト(だったと思いますが)の人たちは、使徒に対して、「それはあんまりにひどい所業ではないか」と言っています。それに対して使途は「陶磁職人が粘土を綺麗な皿にしようと、便器にしようと、それは職人の勝手な意思だ」と回答しています。
こんなことを言われてしまうと生きていく気力がなくなってしまいそうですが、プロテスタントたちはこう考えました。「少なくとも天国にいける人間は、キリスト教に敬虔な信者であるはずだ」と。これは十分条件ではありませんが、最低限の必要条件だと思われました。そしてプロテスタントたちは熱心なキリスト教信者になっていくのです。

ここまででは平等の概念がどう生まれたのか分かりませんね。実はプロテスタントたちはこう考えたのではないかとされています。
「自分たちさえよければそれでいい」
つまり、他の人が悪人であろうと、キリスト教を信じてなかろうと、そんなことはどうでもいいことである。自分さえキリスト教を信じ、天国にいければいいと考えたのです。これが平等の概念の誕生です。すなわち最初は「誰が何してようと勝手」という考え方だったわけですね。

ただ(このあたりが少々不可解なのですが)プロテスタントたちは次第に暴徒化していきます。自分たちの考えこそ絶対だと信じ、宗教革命すら起こしてしまうのです(教会が堕落していたのが許せなかったのかもしれませんが)。
プロテスタントはその後も自分たちの信条こそ絶対だと信じ、貫き通そうとします。その結果、アメリカはプロテスタント一色に染め上げられます。
実はアメリカに最初に移民してきた人たちの多くがプロテスタントたちでした。彼らは(ゴールドラッシュという背景もあったでしょうが)東海岸から西海岸に至るまでどんどんと領地を支配していきます(インディアンの人権はどうした?、という感じですが)。そして西の果てまでたどり着くと、今度はハワイまで侵略し、次に狙うは日本ということになり、太平洋戦争が勃発します。こうした(アメリカの)プロテスタントたちの行動原理は、フロンティア理論と説明されることがあります。(ただしここで注意ですが、太平洋戦争など、戦争はそう単純な説明ができるものでもありません。ソ連などの社会主義国に対する恐怖もあったと考えられます。ここで言っているのは一つの見方と思ってください)
今でこそこのフロンティア理論の原理は(いくらか)落ち着きましたが、現在でもアメリカでは人権・平等・民主主義という概念を至上のものとし、その概念で結びついているところがあります。事実少し前までは女性や黒人(および有色人種)は選挙権を得るためにはどれだけこれらの概念を理解しているのか試験を受ける必要がありました。WWⅡ前後の日本人たちに顕著なようですが、いかにアメリカ人になれるか、がその国で生きていくために必要なことでした(こうしたアメリカ人化することを『アメリカ化』といいます)。歴史のないアメリカにとって、このアメリカ化はとても重要なことであり、人権・平等・民主主義という(半ば空虚な)概念で国民は結びついています。そのためこれらが崩されそうになるとアメリカ人は一致団結し、暴徒化します。これが有名な9・11テロ事件とそれ以降の中東への戦争という反抗となります(ただこのときは少し経ってから反戦派も目立ってきたので、今では幾分事情も変わってきているように思われますが)。

以上で見てきたように、人権や平等といった概念は、キリスト教由来のものであり、他者を支配しようという凶暴な側面も持っています。
確かに今でこそ人権・平等の概念からは宗教色が抜けてきています(だから日本でも明治維新以降に受容できたのでしょう)。けれども根底に宗教がある限り、他宗教の民族には受け入れがたい部分もあります。
たとえばカースト制度というものを考えてみましょう。カースト制度ではいくつもの階級に人々が分けられていますが、この背景には宗教(ヒンドゥー教?)があります。簡単にカースト制度の理念を説明してしまうと、人は輪廻転生を繰り返しています。そして新たに生を受けるとき、前世の行いによってどの階級に入れるかが決まります。善い行いをしていれば上の階級へ、犯罪などを犯していれば下の階級へと落ちます。階級がどんどん上がっていくと、最終的には輪廻転生という無限のループから解き放たれ、極楽浄土へといけるとされています。と、こうカースト制度の仕組みを概観してみればわかると思いますが、下のカーストにいる人は前世で重犯罪を犯しているということです。そんな人を自分と同じように見ることができるでしょうか? つまりインドにカースト制度がある限り、平等という概念は根付きようがないのです(ただし現在では法律上ではカースト制度は廃止されています。それでも人々の間には根強く残っているというのが実情のようです)。
このように、人権・平等、あるいは民主主義という概念は、そのままではキリスト教以外の他民族には根付きにくいということです。これが人権・平等の抱えている問題の一つとなります。
by zattoukoneko | 2009-11-01 17:21 | 社会・経済 | Comments(0)


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